IMVは切り返して1月戻り高値に接近、エコカー関連等支援材料
振動試験・計測装置のIMV <7760> (JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響で水準を切り下げる場面があったが、素早く切り返して1月の戻り高値に接近している。エコカー関連や防災・減災関連などのテーマ性も支援材料であり、1月の戻り高値を試す展開だろう。
振動に係る試験・計測装置や振動問題に対するコンサルティングなど、総合環境シミュレーション業界のリーディングカンパニーである。振動シミュレーションシステム(振動試験装置)のDSS事業を主力として、メジャリングシステム(振動計測装置、振動監視装置、地震監視装置)のMES事業、テスト&ソリューションサービス(振動試験受託)のTSS事業を展開している。
12年12月に新製品の無線型振動計測装置「カードバイブロAir2」を発売し、大手計装システムメーカーと安全計装(監視システム)関連の共同開発も進めている。海外展開を強化する方針で、DSS事業では13年2月にIMVヨーロッパ(英国)を設立し、13年5月に中国・上海の駐在員事務所を開設した。MES事業では地震頻度の高いフィリピンやトルコへ進出する方針だ。海外展開の加速で中期成長に対する期待が高まる。
2月7日発表の今期(14年9月期)第1四半期(10月~12月)連結業績は前年同期比6.4%減収、同4.7%営業減益、同3.2%経常減益、同9.8%最終減益だった。DSS事業で多軸振動シミュレーションシステムの大型案件が少なかったことなどで減収減益だったが、受注は自動車関連や宇宙航空関連を中心に堅調に推移しているようだ。品目別に見るとDSS事業は同12.8%減収、MES事業は同17.0%減収、TSS事業は同28.6%増収だった。
通期の見通しは前回予想(11月13日公表)を据え置いて、売上高が前期比14.4%増の70億円、営業利益が同8.1%増の7億円、経常利益が同3.6%減の7億円、純利益が同4.2%減の4億30百万円としている。品目別に見るとDSS事業は同17.9%増収、MES事業は同4.2%増収、TSS事業は同10.1%増収の計画だ。自動車関連や宇宙航空関連を中心に受注が好調であり、名古屋ラボへの大型試験装置設置も寄与して、海外展開強化に伴う人件費の増加、成長に向けた研究開発投資の増加、減価償却費の増加などを吸収する。
株価の動きを見ると、1月16日の戻り高値409円から利益確定売りで反落し、2月上旬には全般地合い悪化の影響を受けて水準を切り下げ、2月7日に301円まで調整する場面があった。ただし素早く切り返しの動きとなり、2月27日には385円まで戻している。
3月4日の終値371円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS26円31銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS188円83銭で算出)は2.0倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を回復する動きを強めている。強基調に転換して1月戻り高値409円、さらに昨年7月高値438円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
振動試験・計測装置のIMV<7760>(JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響で水準を切り下げる場面があったが、素早く切り返して1月の戻り高値に接近している。
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2014-03-05 09:00