ダイキアクシスは切り返しの動き、好業績や割安感を評価
家庭用合併処理浄化槽など「水」に係る事業を軸とするダイキアクシス <4245> (東2)の株価は、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月高値から急反落したが、素早く切り返しの動きを強めている。好業績や指標面の割安感を評価して高値を目指す展開だろう。
05年7月、ダイキ(現DCMホールディングス <3050> 創業時の水回り事業を継承して設立し、13年12月東証2部市場に新規上場した。環境機器関連事業(家庭用合併処理浄化槽、排水処理システム、中水道システム、地下水飲料化の上水事業)と、住宅機器関連事業(住宅関連商材、公共施設商材、外壁工事他)を2本柱として、その他事業(クリクラ事業、バイオディーゼル燃料事業、ペット関連商品、小型風力発電装置事業)を展開し、M&Aも積極活用している。
環境機器関連事業は、設計・製造・施工・販売・メンテナンス・分析までの一貫体制に強みを持ち、国内は埼玉県、千葉県、静岡県など浄化槽の需要の多い地域で営業を強化している。さらに成長分野として上水事業、温度差エネルギー設備事業、バイオディーゼル燃料事業、食品廃棄物のバイオガス化事業なども強化している。住宅機器関連事業は近畿・中国・四国地域に展開し、住宅関連商材はTOTO <5332> の特約店である。海外は工場排水や商業排水から手掛け、その後家庭用浄化槽に展開する計画で、中国とインドネシアにおいて排水処理関連装置の販売・施工・維持管理事業を展開している。
2月13日に発表した前期(13年12月期)連結業績は、売上高が前々期比13.1%増の307億53百万円、営業利益が同56.1%増の5億29百万円、経常利益が同21.9%増の6億88百万円、純利益が同86.0%増の4億03百万円だった。主力製品が好調に推移し、増収効果で販管費の増加や上場関連費用などを吸収して大幅増益だった。
セグメント別に見ると、環境機器関連は新製品投入などで小型合併浄化槽の販売台数が増加して同14.7%増収、同49.0%営業増益だった。住宅機器関連は集合住宅案件の受注増などで同12.3%増収、同10.7%営業増益だった。消費増税前の駆け込み需要も寄与したようだ。その他はクリクラ事業が好調だったが、バイオディーゼル燃料事業がやや低調で同4.4%減収、同0.1%営業減益だった。
今期(14年12月期)連結業績見通しについては売上高が前期比2.8%増の316億円、営業利益が同34.2%増の7億10百万円、経常利益が同16.2%増の8億円、そして純利益が同16.5%増の4億70百万円としている。環境機器関連の主力製品の好調が牽引して増収増見込みだ。上場関連費用の一巡も寄与する。なお配当予想は同5円増配の年間38円(第2四半期末19円、期末19円)とした。
セグメント別の計画を見ると、環境機器関連は小型合併浄化槽の好調にインドネシア子会社の連結開始も寄与して同10.7%増収、同29.0%営業増益の見込みだ。住宅機器関連は大型案件を見込まず、消費増税の影響も考慮して同6.8%減収、同37.0%営業減益の計画だ。その他事業は、バイオディーゼル燃料事業の回復や小型風力発電装置の販売開始などで同40.3%増収だが、同31.7%営業減益の見込みとしている。
株価の動き(13年12月公開価格1300円に対して初値1351円)を見ると、上場直後のモミ合いから上放れる形で1月23日に上場来高値となる1520円まで上伸したが、利益確定売りや1月下旬~2月上旬の全般地合い悪化の影響で急反落し、2月4日の1120円まで調整した。ただし2月4日安値をボトムとして切り返しの動きとなり、足元では1300円台に戻している。
3月4日の終値1343円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS151円51銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1668円36銭で算出)は0.8倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して上伸している。強基調に転換した形であり、好業績や指標面の割安感を評価して高値を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
家庭用合併処理浄化槽など「水」に係る事業を軸とするダイキアクシス<4245>(東2)の株価は、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月高値から急反落したが、素早く切り返しの動きを強めている。
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2014-03-05 09:15