りそなグループ、年中無休の窓口などNISAも気軽な相談で広げる

りそなグループは、年中無休で午後7時まで開いている「セブンデイズプラザ」に代表される充実した相談窓口のネットワークを力に「NISA(少額投資非課税制度)をきっかけに投資を始めようとする方々に、わかりやすく投資について伝えていきたい」としている。りそな銀行コンシューマービジネス部グループリーダーの永森正次郎氏(写真:左)と吉岡史博氏(写真:右)に、りそなグループのNISAへの取り組みについて聞いた。
――NISA口座の取り扱い状況は?
永森 グループで10万口座以上のお申込みを受け付けています。すでに90%以上で口座が開設され、口座の稼働率は25%程度です。これまでのところ、100万円の投資枠を一括で利用なさる方が多く、1口座当たりの平均投資金額は90万円程度になっています。
■「グローバル・アロケーション・オープン」に人気
NISA口座で人気になっているのは、投資環境に応じて資産配分を債券や株式などの間で調整をすることによって安定的な運用成果をめざす「グローバル・アロケーション・オープン」が目立っています。NISA口座で非課税メリットを受けるには、一度購入した枠は使い切りとなり、投資商品の入れ替えができないことから、ファンドの中で投資環境に合わせて投資資産の配分比率が変わる仕組みが支持されています。
また、「りそな・日経225オープン」などのインデックスファンド、そして、リートや外国債券に投資して毎月分配が受けられるファンドです。インデックスファンドや毎月分配型ファンドなどは、通常の口座でも人気のあるカテゴリーなので、それが、NISA口座にも反映されているのだと思います。
――りそなグループのNISAサービスの特徴は?
吉岡 「NISA」おすすめ投資信託ラインアップを作って紹介しています。基本的な姿勢として、お客さまにはいろんな投資ニーズがあると考え、NISA口座でもフルラインアップの商品をご案内していますが、おすすめラインアップには、分配頻度が低いもの、購入時手数料や信託報酬など運用コストの低いものを多くラインアップしました。
また、NISA開始までには、お客さまの状況に合わせたNISAセミナーを積極的に開催しました。投資のご経験のない方には、投信の積立、また、投資経験のある方には、NISA口座の特徴を踏まえた投資商品の提案を行う内容とし、きめ細かな対応に心掛けました。
さらに、NISAキャンペーンとして、口座開設については現金1000円のプレゼント、または、住民票の取得代行サービスを選んでいただいています。NISA口座開設後に10万円以上の投信を一括購入または積立していただくことで1000円をキャッシュバックしています。
――NISAの制度について、改善要請は?
吉岡 制度については、口座を開いたら4年間は変更できないという点について、お客さまの理解が得にくかったのですが、この点は1年後に見直すことができるようになる方向となり、使いやすくなると感じました。
また、お客さまからは、住民票を提出するなど手続きが面倒であるということを、よく聞きます。もっと、気軽に始められるようにしてほしいという声は強いです。現在は、申し込みを受け付けてから、実際に口座が使えるようになるまで、4週間-6週間がかかってしまいます。せっかく投資をする気になったのに、1カ月以上も先にならないと投資ができないとうことではなく、その場ですぐに投資ができるようにしてほしいという声は強いです。
■NISAを通じた「積立て投資」の普及に注力
――今後の取り組みは?
永森 これまでの投信販売への取り組みでも力を入れてきたことですが、「積立て投資」について、もっと多くの方々に利用していただけるよう力を入れていかなければならないと思っています。これまでのところ、NISA口座を開設していただいたのは、すでに投資をした経験のある方が大半ですが、これからは、投資の経験がない方にも、NISAをきっかけに投資を始めていただけるよう働きかけていきたいと思っています。
銀行として職域を通じて従業員の方々へのセミナーや講演会の機会もあります。また、確定拠出年金(DC)の社員教育の一環で投資についての勉強会などもあります。このような機会に、NISAについても合わせてご案内し、非課税口座を上手に生活に活かす方法について一緒に考えていきたいと思っています。
また、Webを通じた情報発信や、ネットバンキングを好んで利用されておられる方々にも、ネットを使った投資について案内をしていきたいと思っています。
■365日無休で午後7時までの窓口「セブンデイズプラザ」
吉岡 りそな銀行は、平日は17:00まで窓口業務を行う銀行として、お客さまとの対話を重視してきました。その考え方を推し進め、大阪梅田には365日年中無休で夜7時まで営業している「セブンデイズプラザうめきた」があります。平日の営業時間内にご来店が難しいお客さまが、休日のお買いものついでや、会社帰りにお気軽に立ち寄っていただける場として設けました。
「セブンデイズプラザ」は2012年4月に開設して好評でしたので、今年4月に2号店として「セブンデイズプラザあべのハルカス」を開店します。祝日や年末年始、ゴールデンウィークも含め午前9時から午後7時まで窓口が開いていますので、ここを通じた資産運用のご相談などにも力を入れていきたいと思っています。
特に、これまで投資のご経験がない方は、NISAに興味を持っても投資すること、そのものについて様々な疑問や不安があることだと思います。そのようなときの相談相手として、是非、りそな銀行の窓口をご活用いただきたいと思います。
この他にも、休日営業をしている住宅ローンセンターで、銀行支店と連携して保険の販売ができるような体制を、今年2月から一部で開始しました。このような対面窓口を増やし、お客さまのライフステージに応じたコンサルティング提案をしていく中に、NISAについての提案も取り入れていきたいと考えています。
永森 投資のきっかけにNISAを使うということでは、投資のいろはを、わかりやすく伝えていくということも大事になります。この点、りそなグループでは「りそなキッズマネーアカデミー」を9年間にわたって続けてきて、小学生にもわかりやすくお金の仕組みを伝えてきています。現在、投資についてわかりやすく伝えるマンガコンテンツの企画も進めていますが、これまでの経験を活かし、投資の経験がない方々にNISAを使っていただけるような情報発信にも力を入れていきたいと思います。(編集担当:徳永浩)
りそなグループは、充実した相談窓口のネットワークを力に「NISAをきっかけに投資を始めようとする方々に、わかりやすく投資について伝えていきたい」としている。(写真は、りそな銀行の永森正次郎氏<左>と吉岡史博氏。サーチナ撮影)
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2014-03-06 09:45