キリン堂は2月建機越えの売りが一巡、中国ビジネス本格化

  近畿地盤で高いシェアのドラッグストア、キリン堂 <2660> は、3月7日(金)、634円と小幅続伸で、目先2月期決算越えに伴う売りが一巡した感があり、底堅い動きとなっている。   中国での事業展開の本格化に対する期待感のほか、バリュエーション的にも割安感があることから、中長期的な視点で下値買い妙味が膨らみそうだ。   同社は、2011年1月に中国上海市に麒麟堂美健国際貿易(上海)有限公司を設立し、日中間の貿易業務及び中国に進出している大手GMSへの日用雑貨の卸売りを取扱い、また、12年9月に、江蘇省を中心としたバラエティストアを展開するため江蘇省常州市に忠幸麒麟堂(常州)商貿有限公司を設立し、中国での第1号店を常州市の大型商業施設「吾悦国際広場」内にオープンしているが、今回、中国におけるIT モバイルを活用した美容ポータルサイトの運営支援、E コマース運営、及び小売業(百貨店)・卸業(日系大手GMS、コンビニエンス・ストア等)を営む会社を統括する持株会社のBEAUNET CORPORATION LTDの第三者割当増資等を引き受け、同社をキリン堂の連結子会社化したことで、中国での事業展開を本格化する。BEAUNETは抜本的なリストラを断行し、月次損益の黒字化も視野に入っており、将来的には業績に寄与する見通し。   足元の業績、関西地区を中心に「キリン堂」「サーバ」「J ドラッグ」の屋号で、薬局・薬店・ドラッグストアを展開しているが、前2014年2月期業績は、売上高1049億円(前の期比3.1%増)、営業利益22億3000万円(同15.9%増)、経常利益25億9000万円(同15.5%増)、純利益7億9000万円(同10.5%減)を見込んでいる。年間配当は10円を予定している。これまでキリン堂・J ドラッグ店舗のみで利用可能であった「グッディポイントカード(現行ポイントカード)」の取り扱いを終了し、4月7日(月)から順次、サーバ店舗を含む全店(一部の調剤店舗除く)で利用可能な「キリン堂グループポイントカード(新ポイントカード)」を導入。グループ店舗300店舗にて共通のカードの利用が可能となり、集客力を高めることから、今15年2月期業績は増収増益が期待される。   株価は、1月20日につけた昨年来の高値741円から3月3日安値625円まで調整し、モミ合いとなっている。24カ月移動平均線がサポートしており、再騰局面入りが期待される。前期予想PER9倍台・PBR0.64倍と割安感があるほか、配当利回り3.1%と利回り妙味もソコソコあり、見直し余地が広がる。4月上旬に予定される14年2月期決算の発表を前に、押し目は注目されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
近畿地盤で高いシェアのドラッグストア、キリン堂<2660>(東1)は、3月7日(金)、634円と小幅続伸で、目先2月期決算越えに伴う売りが一巡した感があり、底堅い動きとなっている。
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2014-03-08 18:30