カナモトは第1四半期大幅増収増益、好業績評価で上値追い
建設機械レンタル大手のカナモト <9678> の株価は、昨年来高値を更新して好業績を評価する流れが続いている。3月7日に発表した第1四半期業績も大幅増収増益だった。上値追いの展開だろう。建設関連ビッグプロジェクトが目白押しで中期的にも事業環境は良好だ。
建設機械レンタルを主力として、海外向け中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品販売、IT機器・イベント関連レンタルなども展開している。北海道を地盤に東北、関東、中部、近畿、九州にも営業拠点網を拡充して全国展開を加速し、12年6月に道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化するなど、グループ戦略やアライアンス戦略も強化している。
3月7日に発表した今期(14年10月期)第1四半期(11月~1月)連結業績は前年同期比15.5%増収、同45.6%営業増益、同47.5%経常増益、同55.6%最終増益だった。セグメント別に見ると建設関連事業は同15.7%増収、同45.9%営業増益だった。震災復興事業の本格化、アベノミクス第2の矢である財政政策15カ月予算の執行、集中豪雨などによる激甚災害現場の復旧などで建設機械のレンタル需要が高水準だった。海外向け中古建設機械販売も増加した。その他事業は同12.3%増収、同2.0倍営業増益だった。北海道で展開する鉄鋼製品販売などが好調だった。
通期見通しは前回予想(12月11日公表)を据え置いて、売上高が前期比6.0%増の1175億円、営業利益が同10.0%増の125億30百万円、経常利益が同9.2%増の120億90百万円、純利益が同4.1%増の60億50百万円としている。震災復興関連工事、防災・減災・耐震化関連工事、老朽化インフラ補修・更新関連工事、都市再開発関連工事などで建設機械レンタル需要が高水準で推移する。
通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が28.2%、営業利益が45.1%、経常利益が47.0%、純利益が55.3%と高水準であり、早くも通期増額の期待が高まる。20年東京夏季五輪やリニア中央新幹線など建設関連ビッグプロジェクトも目白押しであり、事業環境は中期的に良好だ。
株価の動きを見ると、2月上旬には全般地合い悪化の影響を受けて2400円近辺まで調整する場面があったが、素早く切り返しの動きとなり2月24日に2870円を付けて昨年11月の2862円を突破した。その後は3月5日に昨年来高値となる3155円まで上値を伸ばした。好業績を評価する動きが続いている。
3月7日の終値3035円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS167円87銭で算出)は18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1513円49銭で算出)は2.0倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が拡大して目先的な過熱感もあるが、週足チャートで見るとサポートラインの26週移動平均線を回復して上伸している。強基調に回帰した形であり好業績を評価する流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設機械レンタル大手のカナモト<9678>(東1)の株価は、昨年来高値を更新して好業績を評価する流れが続いている。
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2014-03-10 09:45