ケンコーマヨネーズは鶏卵価格上昇を警戒の可能性だが、中期成長力を評価する流れに変化なし

  業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手のケンコーマヨネーズ <2915> の株価は、戻り高値圏でのモミ合い展開が続いている。足元では水準を切り下げる動きも見られたが、すぐに切り返しの動きを強めている。鶏卵価格上昇が警戒された可能性もあるが、中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。   サラダ類、マヨネーズ・ドレッシング類、タマゴ加工品などの調味料・加工食品事業、フレッシュ総菜などの総菜関連事業、その他事業(ショップ事業、海外事業)を展開している。中期経営計画で掲げた「サラダカフェ」「サラダ料理」「世界のソース」「タマゴ製品」などの事業領域拡大戦略が順調に進展している。静岡県富士市の新工場は14年4月稼働予定で、新製法も導入するようだ。海外は中国で来期中の単月黒字化を目指し、インドネシアではハラル認証を取得して13年10月から生産・販売を開始した。   サラダカフェ事業は百貨店やショッピングモールへのショップ展開を進め、13年9月末時点の店舗数は16店舗となった。さらに業務用メーカーからの脱皮を目指して、小袋形態のロングライフサラダ「サラダのプロがつくった」シリーズなど、BtoC市場への事業展開も強化している。国内外での事業展開積極化で中期成長期待は高い。   今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比1.8%増の555億円、営業利益が同2.1%減の27億20百万円、経常利益が同0.2%増の25億80百万円、純利益が同0.8%増の14億20百万円としている。原材料価格上昇、新工場稼働に向けた費用などで利益は横ばい計画だが、きめ細かな営業戦略も奏功して、調味料・加工食品事業、総菜関連事業とも外食、量販店、コンビニエンスストア、製パン、給食向けに好調に推移する。第2四半期累計(4月~9月)の進捗率は高水準であり、原材料価格上昇に伴う下期以降の価格改定浸透、工場稼働率上昇効果、コスト低減効果なども寄与して通期増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、9月以降は戻り高値圏880円~900円近辺の小幅レンジでモミ合う展開が続いているが、12月13日に861円、12月16日に862円まで下押す場面があった。猛暑の影響による鶏卵価格上昇が警戒された可能性がありそうだ。ただし大きく下押す動きは見られず、すぐに切り返しの動きを強めている。   12月18日の終値873円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS99円92銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1041円54銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると足元で26週移動平均線を割り込んだ形だが、自律調整の範囲だろう。指標面の割安感も支援材料であり、3月高値932円を試す流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手のケンコーマヨネーズ<2915>(東1)の株価は、戻り高値圏でのモミ合い展開が続いている。
economic
2013-12-19 09:30