JFEシステムズはボックス圏下限から反発局面、配当利回りも注目

  システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は全般地合い悪化の影響を受けてやや水準を切り下げたが、下値は限定的でモミ合い展開のようだ。足元はレンジ下限に到達して反発局面だろう。3月期末一括で2%台の配当利回りも注目点だろう。   川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離した情報サービス企業である。鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業、さらに自社開発のプロダクト・ソリューション事業も展開している。   中期成長戦略としては、鉄鋼事業をベースにした体質強化(JFEスチールと連携した製鉄所システム共通化、クラウド基盤ビジネスの本格展開)、SI事業の基盤強化(自動車業界向けの売上拡大、ERPで不足する原価・購買管理分野での自社ソリューション拡大)、自社プロダクト・ソリューション事業の成長(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeⅡ」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービス)を強化している。さらに戦略的業務提携の推進では、13年5月に大阪ガス <9532> 子会社オージス総研と協業、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> と資本・業務提携している。   今期(14年3月期)の連結業績見通しは前回予想(10月25日に売上高を増額)を据え置いて売上高が前期比4.0%増の351億円、営業利益が同10.6%増の10億20百万円、経常利益が同10.1%増の10億20百万円、そして純利益が同3.3%増の5億20百万円としている。第3四半期累計(4月~12月)の利益進捗率が低水準のため注意も必要だが、製造流通向けSI事業が好調である。また鉄鋼向けはJFEスチールの設備投資が下期に積み増しとなり、営業損益面での案件構成比改善効果が期待される。子会社KITシステムズでは、米マイクロソフトの基本OS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う需要が好調のようだ。   株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、全般地合い悪化の影響を受けてやや水準を切り下げたが、1月以降は820円~860円近辺でモミ合い展開のようだ。昨年12月と今年2月には800円近辺まで急落する場面があったが、すぐにモミ合いレンジに回帰している。下値は限定的だろう。   3月10日の終値822円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円22銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS1179円71銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると、急落しても長い下ヒゲを付けてモミ合いレンジに回帰している。足元ではモミ合いレンジ下限に到達した形であり、反発局面となりそうだ。3月期末一括で2%台の配当利回りも注目点だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のJFEシステムズの株価は全般地合い悪化の影響を受けてやや水準を切り下げたが、下値は限定的でモミ合い展開のようだ。足元はレンジ下限に到達して反発局面だろう。3月期末一括で2%台の配当利回りも注目点だろう。
economic
2014-03-11 09:15