地盤ネットは反落も大震災発生3年目で関連需要享受の3Q好決算に再評価余地
地盤ネット <6072> (東マ)は、34円安の985円と変わらずを挟み6営業日ぶりに反落している。きょう11日が、2011年に発生した東日本大震災からのちょうど3年目に当たり、これを手掛かりに今年3月4日につけた上場以来2回目の株式分割(1対2)の権利落ち後安値902円から底上げをしてきただけに目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ、下値には大震災以降に耐震性補強に向けての地盤調査の重要性が認識されており、地盤調査需要を取り込んで同社の今3月期第3四半期(3Q)業績が大幅続伸し、3月通期業績に対して順調な進捗率を示したことを再評価する関連株買いは根強く続いている。
■地盤関連事業の取引企業、利用件数はともに過去最大
今年2月4日に発表した同社の3Q業績は、売り上げ16億6400万円(前年同期比68%増)、経常利益5億1200万円(同2.1倍)、純利益3億1400万円(同1.3倍)と大きく伸び、3月通期業績対比の利益進捗率は、経常利益で75%、純利益で77%と目安の75%を順調にクリアした。東日本大震災以来、住宅を建築する地盤調査と地盤の品質証明のニーズが高まっており、同社が、地盤業界の「デファクトスタンダード(事実上の業界標準)」として進めている地盤解析の「地盤セカンドオピニオン事業」や、この解析に基づき地盤改良工事に専門家を派遣する「地盤インスペクター事業」、さらに地盤の品質の保証期間を10年から20年に延長する新商品も発売、新規顧客の獲得や既存顧客の掘り起こしで工務店、設計事務所、ハウスメーカーなどの取引企業が拡大し、サービス利用件数も増加、いずれも過去最大となったことなどが要因となった。
3月通期業績は期初予想を据え置き、売り上げ24億2600万円(前期比74%増)、経常利益6億7700万円(同89%増)、純利益4億500万円(同89%増)と見込み、純利益は、前期の過去最高を連続大幅更新する。
■株式分割落ち後安値から前回の権利落ち後並みの大化け再現も
株価は、2012年12月に公開価格720円で新規株式公開(IPO)されて以来、昨年3月、11月と2回も株式分割を実施、1回目の株式分割権利落ち後につけた上場来高値6040円から、2回目の権利落ちで902円と調整、下げ過ぎとの市場コンセンサスが高まっている。1回目の分割権利落ちでは、落ち後安値から上場来高値まで3.3倍化しており、3Q好決算見直しで再現展開の期待も強まってこよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
地盤ネット<6072>(東マ)は、34円安の985円と変わらずを挟み6営業日ぶりに反落している。
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2014-03-11 10:15