ANAPは下値固め完了、底値圏からの反転局面
レディス向けカジュアル衣料・雑貨のANAP <3189> (JQS)の株価は軟調展開が続いたが、足元で動意の構えを見せている。下値固めが完了した形であり、強基調に転換して底値圏からの反転局面となりそうだ。
10代半ば~20代を中心に幅広い年齢層から支持されているレディス向けカジュアル衣料・雑貨「ANAP(アナップ)」を基幹ブランドとして、特徴の異なるサブブランドも並行展開している。ブランド認知度の高さ、新鮮な品揃え、多品種・小ロット販売が特徴だ。
販売は、全国のショッピングセンター(SC)などに出店する店舗販売、自社ECサイト「ANAPオンラインショップ」でのネット販売、全国のセレクトショップ向け卸売販売を展開している。前期(13年8月期)の事業別売上構成比は店舗販売66%、ネット販売26%、卸売販売8%で、ブランド別売上構成比はレディスカジュアル78%、キッズ・ジュニア18%、雑貨・メンズ4%である。店舗販売は前期末時点で全国93店舗を展開している。
成長に向けた重点戦略としては、スタートトゥデイ <3092> が運営する「ZOZOTOWN」「LABOO」への出店、新規ブランド「ANAP SCHOOL」「ANAP BOY」の投入、SCへの新規出店と「KIDS」ブランドによる親子購買の取り込みなどを推進し、コスト面では在庫一元管理体制の構築や、自社商品保管業務のアウトソーシングなど物流効率化も推進している。
今期(14年8月期)業績(非連結)見通しは売上高が前期比10.5%増の94億88百万円、営業利益が同1.2%増の4億06百万円、経常利益が同40.6%減の3億68百万円、純利益が同32.3%減の1億76百万円としている。第1四半期(9月~11月)は店舗販売が残暑や台風などの影響を受け、株式公開費用や店舗移転改装に伴う特別損失なども影響して赤字だったが、ネット販売が新ブランド投入効果や「ZOZOTOWN」への出店効果などで好調だ。期後半に向けて新規出店効果も寄与して挽回が期待される。
株価の動き(13年11月公開価格1000円に対して初値5100円)を見ると、IPO人気一巡、第1四半期の営業赤字に対する失望感、2月上旬の全般地合い悪化などで軟調展開が続き、2月5日に1120円、さらに3月3日に1085円まで下押す場面があった。ただし3月11日には前日比108円(9.34%)高の1264円まで急伸する場面があった。下値固めが完了して動意の構えのようだ。
3月11日の終値1229円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS88円82銭で算出)は13~14倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。強基調に転換して底値圏からの反転局面となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
レディス向けカジュアル衣料・雑貨のANAP<3189>(JQS)の株価は軟調展開が続いたが、足元で動意の構えを見せている。
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2014-03-12 09:30