川崎近海汽船は11月高値から反落も強基調に変化なし、再増額の可能性
川崎近海汽船 <9179> (東2)の株価は急騰して付けた11月11日高値から反落したが、今期(14年3月期)業績再増額の可能性に加えて、海洋資源開発・洋上風力発電関連のテーマ性、指標面の割安感も支援材料であり、強基調に変化はないだろう。
石炭・木材・鋼材などを輸送する近海部門と、石炭・石灰石・紙製品・農産品輸送やフェリー輸送の内航部門を展開している。13年5月発表の中期経営計画では目標値として16年3月期売上高457億円、営業利益28億円、経常利益26億50百万円、純利益17億円を掲げている。新規分野として、日本近海における海洋資源開発・探査・掘削設備および洋上再生可能エネルギー設備に関わるオフショア支援船業務に進出するため、13年10月にオフショア・オペレーションと均等出資で合弁会社オフショア・ジャパンを設立した。
今期連結業績見通し(10月31日に増額修正)については、売上高が前期比6.2%増の451億円、営業利益が同5.0%増の18億50百万円、経常利益が同9.3%増の18億円、純利益が同7.3%増の11億50百万円としている。セメント・石灰石・石炭などの輸送が高水準に推移して、燃料価格上昇などを吸収する。第3四半期(10月~12月)以降の前提条件は1米ドル=100円、燃料のC重油価格7万5600円/KLとしている。
第2四半期累計(4月~9月)が大幅増益となり、通期見通しに対する進捗率も高水準である。公共投資増加や景気回復などでセメント、鋼材、石灰石、石炭などの輸送量は高水準推移が予想されるため、通期再増額の可能性が高いだろう。来期(15年3月期)も好業績が期待される。
株価の動きを見ると、今期増額修正も好感して11月11日に年初来高値となる347円まで急伸する場面があった。その後は反落して調整局面だが、概ね300円近辺で推移している。12月18日は前日比8円安の289円まで下押す場面があったが、終値では前日比2円安の295円まで戻している。好業績を評価する動きに変化はないだろう。
12月18日の終値295円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS39円17銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間9円で算出)は3.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS741円49銭で算出)は0.4倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んだが、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインのようだ。指標面の割安感も支援材料であり、強基調に変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
川崎近海汽船<9179>(東2)の株価は急騰して付けた11月11日高値から反落したが、今期(14年3月期)業績再増額の可能性に加えて、海洋資源開発・洋上風力発電関連のテーマ性、指標面の割安感も支援材料であり、強基調に変化はないだろう。
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2013-12-19 10:00