ストリームは一気に昨年来高値、今期営業黒字化見通し上値追い

  家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム <3071> (東マ)の株価は2月安値から急反発し、一気に昨年来高値を更新した。足元は過熱感で上げ一服だが、3月12日に発表した今期(15年1月期)業績見通しの営業黒字化も好感して、上値を追う展開だろう。   家電製品、パソコン、デジタルカメラなどを販売するネット通販サイト「ECカレント」「イーベスト」「特価COM」の運営を主力としている。テレビやパソコンの需要低迷、さらに商品仕入の混乱などで収益が悪化したが、商品仕入れ強化、販売効率向上、販売価格適正化、粗利益確保、販管費削減などの施策を強化して収益改善を進めている。   新規事業としては、他社のネット通販の運営を支援するネット通販支援事業を強化する方針だ。そして14年1月には、連結子会社の中国・上海思多励国際貿易有限公司(上海ストリーム)の出資持分全部を譲渡して、経営資源を国内ネット通販事業に集中した。また14年2月には扶桑化学工業 <4368> から、化粧品・健康食品の無店舗販売を展開するエックスワンの株式80%を取得して連結子会社化した。   3月12日に発表した前期(14年1月期)連結業績(2月28日に2回目の減額修正)は、売上高が前々期比26.2%減の166億89百万円、営業利益が1億63百万円の赤字(前々期は10億54百万円の赤字)、経常利益が1億19百万円の赤字(同10億40百万円の赤字)、純利益が84百万円の赤字(同12億37百万円の赤字)だった。純利益は中国・上海思多励国際貿易有限公司(上海ストリーム)の出資持分全部を譲渡したことに伴い、関係会社出資金売却益46百万円を特別利益に計上したことが寄与した。   第1四半期(2月~4月)は商品仕入不振の影響で営業損益が悪化したが、第2四半期(5月~7月)以降は商品仕入が正常化に向かい、通期では前々期に比べて営業赤字が大幅に縮小した。四半期別の営業損益の推移を見ると、第1四半期が1億41百万円の赤字、第2四半期が23百万円の赤字、第3四半期(8月~10月)が23百万円の赤字だったのに対して、第4四半期(11月~1月)は24百万円の黒字だった。第4四半期の黒字化で営業損益改善基調を鮮明にした。   今期(15年1月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比23.7%増の206億46百万円で、営業利益が3億79百万円(前期は1億63百万円の赤字)、経常利益が3億72百万円(同1億19百万円の赤字)、純利益が2億86百万円(同84百万円の赤字)の黒字化としている。資本・業務提携先のベスト電器 <8175> からの仕入が正常化して順調に推移している。さらに粗利益率の改善や販管費の削減、不採算だった連結子会社・上海ストリームの譲渡、エックスワン新規連結などの効果で一段の収益改善が期待される。   株価の動き(14年2月1日付で株式100分割)を見ると、全般地合い悪化も影響して付けた2月5日の安値374円から一転して急動意となり、2月27日には13年1月高値に面合わせの600円まで上値を伸ばした。その後は目先的な過熱感を強めて上げ一服の形だが、高値圏550円~580円近辺で堅調に推移している。   3月12日の終値559円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円96銭で算出)は9~10倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS162円27銭で算出)は3.4倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。また月足チャートで見ると底練りから脱する構えだ。再動意のタイミングだろう。600円台に乗せれば次のターゲットである11年3月659円が射程圏に入る。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム<3071>(東マ)の株価は2月安値から急反発し、一気に昨年来高値を更新した。足元は過熱感で上げ一服だが、3月12日に発表した今期(15年1月期)業績見通しの営業黒字化も好感して、上値を追う展開だろう。
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2014-03-13 09:15