アールテック・ウエノは調整の最終局面で反発のタイミング、今期業績再増額の可能性

  創薬ベンチャーのアールテック・ウエノ <4573> の株価は水準を切り下げて軟調展開が続いている。ただし今期(14年3月期)業績見通しに再増額の可能性があり、売られ過ぎ感も強めている。調整のほぼ最終局面で反発のタイミングだろう。   緑内障・高眼圧症治療レスキュラ点眼薬の製造販売、および米スキャンポ社の便秘症治療薬AMITIZA(アミティーザ)カプセルの受託製造を主力としている。米スキャンポ社は、AMITIZAカプセルの日本と欧州での販売承認取得や米国での追加新薬承認取得、レスキュラ点眼薬の米国上市など販売地域や適応の拡大戦略を推進し、13年4月には北米市場でのAMITIZAカプセルに関してオピオイド誘発性腸機能障害の追加新薬承認を取得した。   新薬は網膜色素変性、ドライアイ、アトピー性皮膚炎関連を中心に開発を進めている。13年4月には重症ドライアイに対する遺伝子組み換え人血清アルブミン(開発コードRU-101)点眼液の新薬臨床試験開始申請が米食品医薬品局(FDA)の承認を受け、13年5月には米スキャンポ社が欧州医薬品庁(EMA)からウノプロストンの網膜色素変性治療薬としてのオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けた。13年11月にはRU-101点眼液の第1相/第2相臨床試験のステージ1を完了し、ステージ2の症例登録を開始している。   今期の業績(非連結)見通し(7月16日に増額修正)は、売上高が前期比16.6%増の53億08百万円、営業利益が同63.8%増の12億85百万円、経常利益が同47.7%増の13億15百万円、純利益が同52.2%増の8億55百万円としている。レスキュラ点眼薬は薬価改定の影響一巡や北米市場での再上市、AMITIZAカプセルは北米向け販売好調や価格変更、日本での承認取得などで好調に推移し、大幅増収増益見込みだ。通期見通しに対する第2四半期累計(4月~9月)の進捗率は高水準であり、通期再増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、9月安値1433円をボトムとして一旦は10月22日に2060円まで戻す場面があったが、反落して水準を切り下げた。12月18日には1380円まで調整する場面があり、軟調展開が続いている。ただし売られ過ぎ感も強めており、調整のほぼ最終局面だろう。   12月18日の終値1402円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS44円32銭で算出)は32倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績に株式200分割を考慮したBPS423円33銭で算出)は3.3倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線を割り込んで調整局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大し、売られ過ぎ感も強めている。反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
創薬ベンチャーのアールテック・ウエノの株価は水準を切り下げて軟調展開が続いている。ただし今期(14年3月期)業績見通しに再増額の可能性があり、売られ過ぎ感も強めている。調整のほぼ最終局面で反発のタイミングだろう。
economic
2013-12-19 10:15