プライス・キーピング・オペレーション??

 【PKO】をご存知でしょうか?  プライス・キーピング・オペレーションの略で株価が大幅下落しないように、公的年金を活用して国が株式を買い付けることを言います。  公的年金というのは、郵便貯金や簡易保険、さらには国民年金や厚生年金を通じて集められた資金のことで、【政府】が株価の下支えを行なうために活用してきた株価維持対策でした。  リーマンショック後、日本株は7000円台に落ち込みましたが、6000円台に割り込まなかったのはこのPKO(株価維持政策)の役割が非常に大きかったのです。  これらの資金は主に、信託銀行経由で行なわれています。その結果、2008年は信託銀行の買いは27兆円規模で買い越し。金額は4兆5000億円規模くらいに膨らみました。2009年は19兆円規模で1兆5000億円規模の買い越しです。  この時、彼らのポートフォリオは下げ相場だったのでおそらくマイナス運用だったと思います。ですが、アベノミクスによってこれらのポートフォリオは大きく改善したはずです。なぜなら、今でこそ判明した事実ですが彼らは底値で大量に株式を購入したからです。そして、彼らのポートフォリオには、ある限界ポイントが訪れます。年金基金なので、リスク分散をしなければならずポートフォリオはある程度の割合いが決められています。  例えば、最近よく耳にするGPIFでは、運用資産の12%(±6%の含み)を株式に割り当てています。そこで、彼らが保有する株式の時価総額が増加すると運用資産に対する株式の割合が18%を超えてしまうので、其の分は解消売りというか益出しの売りが出てきます。その結果、2013年2月~5月の売りは4兆5000億規模となっています。一気に利益確定したわけです。  そうすると、運用資産が増加するため株式に振り向ける資産の割合も増加しますし、外国株でも運用益が出ているはずなので全体の運用資産も増えているはずです。  本日、GPIFの見直し報道がきっかけで大きく相場が動きましたがGPIFがここまで注目されるのは、これが世界最大の年金だからです。  米国で有名なカルパース(サンフランシスコ年金)でも扱う金額は25兆円程です。その5倍以上の規模を動かすGPIFの改革が進めば、たった3%の運用資産を株式に振り向けるだけで3兆円以上の資金枠が年金基金に生まれるのです。(日本の主な年金は、GPIF、KKR、CKR)コチラをクリック→http://bit.ly/1cwNulc  そして、何よりもすごいと思ったのは高値を買うと伊藤座長が発言したことです。高値掴みほど怖いものはありませんが、これが国策であるからこそ、高値を買い進むことで、先高期待とインフレ期待を醸成させることが出来るという論理が生まれます。  これは、もう仕手株に介入した筋についていくようなものです。高値を買うといっているのですから。  アホみたいな話しですが、これが国策であるというのはPKOで説明した通りです。  大きな波が動く寸前です。とにかく、GPIFの報道には目を光らせましょう。(情報提供:株式会社アイリンクインベストメント)
【PKO】をご存知でしょうか?プライス・キーピング・オペレーションの略で株価が大幅下落しないように、公的年金を活用して国が株式を買い付けることを言います。
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2014-03-13 14:00