ミロク情報サービスは好業績や3%台配当利回りを評価して上値試す

  財務・会計ソフト開発のミロク情報サービス <9928> の株価は全般地合い悪化も影響して急反落したが、素早く切り返して戻り高値圏だ。好業績に加えて、3月期末一括で3%台の配当利回りを評価して上値を試す展開だろう。13年9月高値も視野に入る。   会計事務所(税理士・公認会計士事務所)と、その顧問先企業である中堅・中小企業向けに、業務用アプリケーションソフト開発・販売、汎用サーバ・パソコン・サプライ用品販売、運用支援・保守サービス、経営情報・コンサルティングサービスなどを展開している。全国約8400の会計事務所ユーザーと約1万7000社の中堅・中小企業ユーザーを有しており、システム導入契約売上とサービス収入が柱のストック型収益構造だ。   重点戦略として会計事務所とのパートナー関係強化、クラウドサービスの拡大、中小・ベンチャー企業支援のビジネス情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」拡充、BtoCビジネス参入などを掲げ、13年11月には「bizocean」登録会員数が100万人を突破した。また13年10月に連結会計システム開発のプライマルと資本・業務提携し、個別会計から連結会計、企業情報開示、連結納税までグループ経営を支援するソリューション提供を強化している。   今期(14年3月期)連結業績見通しは前回予想(5月9日公表)を据え置いて売上高が前期比4.0%増の217億60百万円、営業利益が同4.6%増の23億80百万円、経常利益が同3.7%増の23億70百万円、純利益が同11.1%増の13億20百万円としている。3期連続で最高益更新の見込みだ。   主力の会計事務所向けシステム「ACELINK NX-Pro」や中堅企業向けERPシステム「Galileopt NX-Ⅰ」が順調に推移する。中小企業向け新ERPシステム「MJSLINK NX-Ⅰ」や新規顧客開拓も寄与して中堅・中小企業向けソフトウェア売上が増加し、ソフト保守サービス契約率が上昇してサービス収入も順調に増加する。   第3四半期累計(4月~12月)の進捗率は売上高が73.4%、営業利益が64.2%、経常利益が65.9%、純利益が68.5%である。利益の進捗率がやや低水準だが、第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造であり、ストック型収益の積み上げ、消費増税や「ウインドウズXP」サポート終了に伴う特需も寄与して好業績が期待される。   なお2月20日に今期配当予想の増額修正と単元株式数の変更を発表している。今期配当予想については従来予想の年間12円(期末一括)に対して3円増額の年間15円(期末一括)とした。前期との比較でも3円増配となる。単元株式数については4月1日付で500株から100株に変更する。   株価の動きを見ると、全般地合い悪化の影響も受けて1月の戻り高値464円から2月5日の381円まで急反落した。しかし素早く切り返しの展開となり、足元では概ね420円~440円近辺に戻している。今期好業績や増配を評価する動きだろう。   3月13日の終値426円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円04銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は3.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS310円05銭で算出)は1.4倍近辺である。週足チャートで見ると一旦割り込んだ13週移動平均線を回復した。強基調に回帰した形であり、期末一括で3%台の配当利回りも評価して上値を試す展開だろう。13年9月高値469円が視野に入る。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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2014-03-14 09:30