【木村隆のマーケット&銘柄観察】ヤフーはEC無料化による業容変革を評価する上昇波動に
ヤフー <4689> が大もみ合い放れに進んできた。10月に電子商取引(EC)事業の料金体系を見直し、ネット通販サイトとオークションサイトへの出店料を無料にすると発表。モール(仮想商店街)型ネット通販サイト「ヤフー!ショッピング」とネットオークションサイト「ヤフオク!」の月額出店料等を、10月請求分から無料にした。
それによる収益悪化への連想から、発表後は嫌気売りが先行する展開に陥っていた。しかし、今回のEC事業無料化は仮想商店街における手数料が主体だったビジネスモデルをメディア型に転換するものである。無料化で潜在的な市場を開拓し、広告でEC市場に取り組む。当面は、無料化の影響や販促強化で業績にはネガティブだが、広告出稿店舗数増加が軌道にのれば業績伸長は現状より速くなる可能性がある。
スマートフォンの急速な普及でスマホ向けネット広告市場が急速に拡大。スマホ関連事業に経営資源を集中した成果もあり、来2015年3月期も18期連続で過去最高益を更新する可能性が高い
企業業績の回復・拡大に伴いPC向けネット広告の収益は拡大、スマホ利用者数やスマホ向けに最適化されたウェブサイトの増加、スマホの媒体価値上昇で大手企業の出稿意欲も次第に強まると見られる。
株価は11月1日の安値427円から上昇相場への推進力が強まってきているが、業容の変革を評価する新たな上昇波動に乗っているだけに、なお上昇キープの方向が予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ヤフー<4689>(東1)が大もみ合い放れに進んできた。10月に電子商取引(EC)事業の料金体系を見直し、ネット通販サイトとオークションサイトへの出店料を無料にすると発表。
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2013-12-19 11:15