【今週の注目銘柄】消費増税前の駆け込み需要で大王紙に注目

 消費増税前の駆け込み需要は、企業業績にかなりの影響を及ぼしそうだ。  1月期決算や2月期決算の企業においては、駆け込み需要(3月まで)とその反動(4月以降)が同じ四半期に含まれるため、数字は相殺される可能性が高い。しかし、3月期末企業の場合、3月末までのプラス面だけが反映されることになり、今期業績が大きく増額されることもありそうだ。  ただし、自動車や不動産関連など高額消費についてはすでに動きが出尽くしているもようで、ここから注目を集めるのは、一般的な日常生活用品ではないだろうか。  3年前の大震災後、流通が混乱したときには、スーパーやドラッグストアからコメやカップラーメンなど食料品に加えて、トイレットペーパーが買い占められ姿を消した。おそらく、オイルショック時の品不足のイメージがあるからなのだろうが、今回も同様のことが起きる可能性がある。  トイレットペーパーの有力企業といえば、「エリエール」などを展開する大王製紙 <3880> 。ここ数年の同社は創業家による借入金問題でイメージを悪くしているが、海外での子供用紙おむつの販売拡大、国内でも大人用紙おむつが伸び、業績は順調に拡大している。  今3月期の業績予想は、売上高が前期比5.6%増の4300億円、営業利益は同25.2%増の145億円を計画。トイレットペーパーやティッシュペーパーの需要急増、さらには引っ越しの増加による段ボールの需要急増などが重なれば、今期業績が計画値から大きく上積みされることも考えられる。(編集担当:片岡利文)
消費増税前の駆け込み需要は、企業業績にかなりの影響を及ぼしそうだ。
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2014-03-16 10:00