東芝のデータ流出、「1000億円超の被害」で韓国企業を提訴、「友好関係にも関わらず異例」=韓国報道

東芝は13日、自社のNAND型フラッシュメモリの技術が韓国の半導体大手「SKハイニックス」に流出したとして、東京地裁に損害賠償を求める訴えを起こした。韓国メディアは、韓国メーカーの躍進によりシェアを奪われた日本のメーカーが、「韓国に対して本格的に牽制を始めた」との見方を示した。
サンディスクの日本法人に勤務していた元職員は、東芝のNAND型フラッシュメモリの研究データを無断で抜き取り、2008年に「SKハイニックス」に転職した直後に同社へデータを提供した疑いが持たれている。元職員は11年に「SKハイニックス」を退社。13日に警視庁に逮捕され、取り調べを受けている。東芝は、自社の技術を無断で取得・使用されたことにより、1000億円を超える被害を受けたとしている。
東芝の提携先である米半導体メーカー「サンディスク」も同日、カリフォルニア地裁に「SKハイニックス」を相手取り、損害賠償請求訴訟を起こした。
東芝と「SKハイニックス」は、半導体の開発で提携を結んでいるが、NAND型フラッシュメモリの分野では競争関係にある。韓国メディアは、両社は友好関係を維持しているため東芝の提訴は「異例」としながらも、韓国メーカーに対する牽制心理が働いたとの見方を伝えた。
東芝はNAND型フラッシュメモリの基礎技術を保有するが、2002年に韓国のサムスン電子がシェアでトップに立って以来、2位を維持。「SKハイニックス」は4位となっている。
「SKハイニックス」側は「訴状を綿密に検討し対応する」と慎重な姿勢を示した。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:(C)Arindam Banerjee/123RF.COM)
東芝は13日、自社のNAND型フラッシュメモリの技術が韓国の半導体大手「SKハイニックス」に流出したとして、東京地裁に損害賠償を求める訴えを起こした。(イメージ写真提供:(C)Arindam Banerjee/123RF.COM)
korea,social_issues,business,economic
2014-03-15 12:30