【為替本日の注目点】米株高からドル円反発

ドル円は堅調に推移。113円台を回復し、一時113円89銭近辺まで買われる。株価が大きく上昇し、原油価格や金利の上昇にも反応した格好。ユーロドルは1.07台で推移。ドルが買われたことで、ユーロが1.0720辺りまで売られたが、下落も限定的。
株式市場は大幅に反発。銅やアルミ相場が上昇したことで素材関連銘柄が買われる。ダウは1万9900ドル台を回復し、S&P500とナスダックは最高値を更新。株高や、2年債入札の不調を嫌気して債券は下落。長期金利は再び2.46%台まで上昇。金は反落。原油価格はOPE減産の進捗度合いを好感し続伸。今月6日以来の高値となる53ドル台に乗せる。
12月中古住宅販売件数 → -2.8%
ドル/円112.90 ~ 113、89
ユーロ/ドル1.0720 ~ 1.0775
ユーロ/円121.67 ~ 122.22
NYダウ +112.86 → 19,912.71ドル
GOLD -4.80 →1,210.80ドル
WTI +0.43 → 53.18ドル
米10年国債 +0.064 → 2.462%
本日の注目イベント
豪 豪第4四半期消費者物価指数
日 12月貿易収支
独 独1月IFO景況指数
米 11月FHFA住宅価格指数
米 企業決算 → ボーイング、AT&T、eベイ
ドル円は112円台半ばでは粘り腰を見せ反発。NY市場ではダウが大幅な上昇を見せ、長期金利も再び2.46%台まで続伸したことでドル高が進む。ドル円は一時113円89銭近辺まで買われ、この日の高値圏で取引を終えています。投資家がトランプリスクを意識し始めたことでやや流れが逆流し始めた感はありますが、為替市場は『熱しやすく、冷めやすい』典型的なマーケットです。連日、「トランプ」という文字を見ない日はありませんが、いずれは、材料視されない日も来るのでしょう。大統領そのものがリスク要因になるなど、筆者は記憶にありません。
そのトランプ大統領は就任以来精力的に「トランプ流」施策を進めていますが、昨日は米大手自動車「ビッグスリー」のトップと会談し、雇用増を求めたようです。トヨタ自動車も、米インディアナ工場の増設と数百人の雇用を増やすと発表しています。トランプ大統領が一言為替に触れただけで2円も円高になるリスクはありますが、一方で米国内への投資と雇用は着々と増加しているのも事実です。これによって、良好な米景気が一段と上振れすると見ていますが、ここはトランプリスクとは裏腹です。足元の動きは、トランプ氏のドル高けん制と良好な米経済との「綱引き」といったところです。
連日1円以上の値幅を伴って上下するドル円ですが、今年に入ってからの方向性はなかなか見えてきません。118円台がやや遠くなりながらも、まだ「トランプラリー」が終わったとは言い切れません。一方でドルの上値の重さも残っており、昨年11月から12月までの、あのドルの上昇力もありません。NYダウ2万ドル乗せもまだ視野に入っており、株価の一段の上昇が長期金利を押し上げれば、ドル円も115円~117円辺りまでのドル高も十分考えられます。米長期金利の2.6%台乗せが、そのための一つの条件と見ています。
本日は円高も止まり、NYでは株価が大きく反発したことから、日経平均株価も200円~300円程度の上昇が見込めると思います。ドル円も114円台をテストするか可能性がありそうです。予想レンジは113円30銭~114円30銭程度と見ますが、114円を越えたところに、一目均衡表の雲の上限と、120日線や200日線(全て1時間足)があることから、ここをクリアできるかどうかがポイントになりそうです。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は堅調に推移。113円台を回復し、一時113円89銭近辺まで買われる。(イメージ写真提供:123RF)
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2017-01-25 09:30