クリナップは好業績を評価する流れで押し目買い好機
システムキッチン大手のクリナップ <7955> の株価は全般地合い合い悪化の影響を受ける場面があったが、足元では短期調整が一巡して出直りの動きを強めている。好業績を評価する流れに変化はなく押し目買いの好機だろう。指標面の割安感も支援材料だ。
厨房部門のシステムキッチンを主力として、システムバスルーム・洗面化粧台なども展開している。中期計画では「ザ・キッチンカンパニー」の確立を掲げて、中高級タイプの商品力・ブランド力の強化、主力の「クリンレディ」を核としたシステムキッチンの市場シェア上昇、全国102カ所のショールームへの集客強化、リフォーム需要の取り込み、総合競争力強化などを重点施策としている。
今期(14年3月期)連結業績見通し(2月6日に2回目の増額修正)は売上高が前期比8.9%増の1236億円、営業利益が同55.6%増の74億円、経常利益が同60.1%増の70億円、純利益が同63.6%増の41億円としている。新設住宅着工やリフォーム需要が堅調に推移し、ショールーム改装などの販売施策も奏功してシステムキッチンやシステムバスルームの販売が好調だ。高付加価値商品の構成比上昇や原価低減効果も寄与する。償却負担増加やショールーム改装費用などを吸収して大幅増益見込みだ。
第3四半期累計(4月~12月)の進捗率は売上高が76.5%、営業利益が98.2%、経常利益が99.6%、純利益が105.1%と高水準であり通期3回目の増額修正の可能性があるだろう。今期のショールーム新装(リニューアル・移転オープン)は合計20ヵ所の計画で、3月14日には滋賀ショールーム(滋賀県草津市)、神戸ショールーム(兵庫県神戸市)、長岡ショールーム(新潟県長岡市)のリニューアルオープンを発表している。
株価の動きを見ると、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月の昨年来高値1010円から反落し、2月は概ね800円台でモミ合う展開だったが、3月上旬には940円台まで戻して出直りの動きを強めている。短期的な調整が一巡したようだ。足元も3月17日に830円まで調整したが、3月18日には前日比78円(9.33%)高の914円まで急反発する場面があった。好業績を評価する流れに変化はないだろう。
3月18日の終値887円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS88円00銭で算出)は10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1202円66銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなって26週移動平均線を回復した。強基調に回帰した形だ。指標面の割安感が強く足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システムキッチン大手のクリナップ<7955>(東1)の株価は全般地合い合い悪化の影響を受ける場面があったが、足元では短期調整が一巡して出直りの動きを強めている。
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2014-03-19 07:30