今週の為替相場見通し(2017年2月13日~)=為替王

為替は先週、1ドル=111円台まで円高が進んだ後、週末は113円台へ反発して終わりました。チャート分析の観点で、重要ポイントを確認しておきましょう。細かなチャート分析において、買いシグナル(円安シグナル)が点灯。しかしこれは、大きなトレンド転換というよりは、111円台まで円高が進んだときに、少し蓄積された相場エネルギーによる反発と見られ、その部分を計測しますと、113.6円前後の水準が、反発メドになります。先週、金曜日に、まさにその反発メド(113.6円前後)まで急騰して、そこで、反発の動きがほぼピタリと止まりました。
もう少し大きな流れを見ますと、円高トレンドに変化はありません。先週111円台まで円高が進んで、小反発を挟んでいる状況との認識になります。今週さらに反発が進んだ場合。第一にこの113円台が、先週末と同様に、円安の動きを阻む節目となっています。もしも、その節目を超えた場合、第二に115円近くあたりの水準が重たいと考えられます。一方、今回の小反発が113円台で力尽きて、再び、円高の流れに戻るようならば、現状、先日から掲げております「最大110円割れ」のターゲットは生きていますので、まだそれくらい円高が拡大するリスクは潜在的には抱えている状況と見ています。
ユーロ円については、先週金曜日に1ユーロ=121円台まで値を戻しましたが、週末は120円台で落ち着きました。これも、120円の大台を回復したとはいえ、安心できない状況です。と言いますのは、ユーロ円は、昨年12月以降、122円を中心にざっと値幅3円くらいの狭い範囲でのレンジ相場が長期間続いていました。チャート分析の観点では、このレンジ相場が崩れようとしている状況ではないかとの判断になります。先週末の動きも、元のレンジ相場に回帰しようとの動きが見られたが、回帰できなかった。ということになりますと、依然として、レンジ相場において蓄積された大きな相場エネルギーが下方に噴出されるリスクを抱えている状態ではないかと見ることができます。今週以降、再び、円高の流れに向かいますと、当面のメドは118円~117円あたり。中期的にはさらに進んで、昨年11月のトランプ氏が勝利して円安が進行する前の水準あたりまで戻る可能性は十分に考えられると思います。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)
為替は先週、1ドル=111円台まで円高が進んだ後、週末は113円台へ反発して終わりました。チャート分析の観点で、重要ポイントを確認しておきましょう。(イメージ写真提供:123RF)
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2017-02-13 09:45