エスプールは下値固め完了感、好業績を評価して出直り
人材サービスのエスプール <2471> (JQS)の株価は全般地合い悪化の影響を受ける場面があったが、下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直り展開だろう。
アウトソーシング関連のビジネスソリューション事業(ロジスティクスアウトソーシング、キャンペーンアウトソーシング、障がい者雇用支援サービス)を主力として、人材派遣関連の人材ソリューション事業(販売・営業支援、オフィスサポート、試験運営サポート)、およびマーチャンダイジングサービス事業などを展開し、中期経営計画では16年11月期売上高100億円、営業利益5億円を目標としている。
ロジスティクスアウトソーシングはネット通販市場の拡大も追い風に、ECサイト出店企業などの物流センター運営・発送代行で新規顧客獲得を推進している。障がい者雇用支援サービスは、障害者雇用促進法に基づいて大企業の障がい者雇用をサポートするもので、企業向け賃貸農園「わーくはぴねす農園」の栽培設備販売収入と農園運営管理収入を収益柱としている。高付加価値サービスとして千葉県を中心に事業規模を拡大する方針だ。放射性物質除染業務はジャパンベストレスキューシステム <2453> の子会社バイノスから、福島県郡山市で道路除染業務を受託している。
今期(14年11月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比11.8%増の60億円、営業利益が同2.3倍の1億50百万円、経常利益が同2.8倍の1億37百万円、純利益が同2.6倍の1億17百万円としている。主力のロジスティクスアウトソーシングや障がい者雇用支援サービスが好調に推移して全体を牽引する。前期赤字だったキャンペーンアウトソーシングや放射性物質除染業務も黒字化する見込みだ。
2月14日~15日の大雪の影響で、子会社エスプールプラスが運営する企業向け賃貸農園「わーくはぴねす農園・市原」のビニールハウス4棟が損壊したが、保険にて補償される見込みと2月17日に発表している。今期業績への影響は軽微だろう。ネット通販市場拡大も追い風として、高付加価値サービスの好調で中期的に収益拡大が期待される。なお4月4日に第1四半期(12月~2月)の業績発表を予定している。
株価の動きを見ると、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月の戻り高値1349円から2月4日の690円まで急落したが、素早く反発して足元は概ね800円~900円近辺で推移している。3月7日には922円まで戻す場面があり、さらに3月18日には前日比58円(7.08%)高の877円まで急伸する場面があった。下値固めが完了して出直り態勢のようだ。
3月18日の終値839円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円41銭で算出)は18~19倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円70銭で算出)は11~12倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復し、週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインの形だ。戻りを押さえている13週移動平均線を突破すれば上げ足に弾みが付きそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
人材サービスのエスプール<2471>(JQS)の株価は全般地合い悪化の影響を受ける場面があったが、下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直り展開だろう。
economic
2014-03-19 09:15