ネットバンキング被害急増、全銀協がネット犯罪対策の特設サイト

 被害にあってからでは遅い。ネットバンキング犯罪への3つの対策、あなたはできていますか?――2013年にネットバンキング犯罪の被害発生状況が過去最悪になったことを受け、全国銀行協会(全銀協)は、警察庁や金融庁と協力し、インターネットに特設サイトを開設し、ネットバンキング犯罪への対策強化を呼びかけている。  ネットバンキング犯罪とは、ネットバンキングのパスワードなどを盗み取り、口座から勝手に預金を引き出すという悪質な犯罪。被害金額は、2011年に約3億800万円、2012年は約4800万円だったものが、2013年には過去最大の約14億600万円に急増した。この事態を重く受け止め、全国銀行協会では「被害に遭わないよう、犯罪の主な手口をしっかり学んで、対策を取ることが大切」と、主な犯罪手口の内容と具体的な対策について紹介する特設サイトを開設した。  紹介されている手口は、「ウイルス感染を使った手口」と「フィッシングサイトを使った手口」に大別される。いずれの場合でも、犯人は、利用者から盗み取ったパスワード情報を使って、ネットバンキング口座から預金を引き出している。「狙われているのは、あなたのパスワード」だ。  まず、パソコンをウイルスに感染させることによって、ネットバンキング利用時に、銀行を装ったニセの画面を表示させ、利用者に乱数表や合言葉などのパスワード情報を入力させ、それを盗み取る。あるいは、ウイルス感染させたパソコンから送信されたメールを盗み見ることによって、パスワード情報を盗みとる。  また、銀行を装ったニセのメールを送るなどして、巧みにニセのホームページ(フィッシングサイト)へと誘導し、乱数表や合言葉などのパスワード情報を入力させて盗み取るという手口もある。  このような犯罪から預金を守るため、全銀協などでは、今すぐ3つの対策をとることをすすめている。  まず、「セキュリティ対策ソフトを使う」。パソコンや携帯機器には必ずセキュリティ対策ソフトを装備し、その後、「更新を忘れずに行うこと」、「OSやウェブブラウザなどの各種ソフトもあわせて最新の状態にしておくことが大切」とアドバイス。「自分だけは大丈夫、その思い込みが大切な預金を危険な状態にします」と注意を呼び掛けている。  次に、「ワンタイムパスワードを使おう」。一度限り有効な「使い捨て」パスワードである「ワンタイムパスワード」が、ウイルスやフィッシング対策として効果的。さらに、ネットバンキング取引に利用するパソコンなどとは異なる機器でのみ閲覧できるメールのアドレスを、ワンタイムパスワード情報の受信アドレスとして登録することをすすめている。  3つめは、「パスワードは慎重に入力しよう」。銀行からIDやパスワードなどといった大切な情報をメールで照会することは絶対にない。不審なメールが届いた場合は、安易にリンク先にアクセスしたり、添付ファイルを開いたりせず、まずは銀行に問い合わせるようにと呼びかけている。各銀行のホームページで、ニセのメールやニセの画面の具体例を紹介しているので、それらもチェックしておきたい。(編集担当:風間浩)
被害にあってからでは遅い。ネットバンキング犯罪への3つの対策、あなたはできていますか?――2013年にネットバンキング犯罪の被害発生状況が過去最悪になったことを受け、全国銀行協会(全銀協)は、警察庁や金融庁と協力し、インターネットに特設サイトを開設し、ネットバンキング犯罪への対策強化を呼びかけている。
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2014-03-19 12:30