【本日注目の通貨ペア】NZドル/円:貿易収支の黒字化なるか

 NZドル/円相場は2月に入り下落基調が続いている。1月には83.791円まで上昇して2015年6月以来の高値を付けたが、足元では年始からの上げ幅をすべて吐き出す格好で80円台半ばまで反落している。ウィーラーRBNZ(NZ中銀)総裁が「NZドルの下落が必要」などと、あからさまな通貨高けん制発言を行った影響が大きいと見られるが、10-12月期の消費者物価指数が前年比+1.3%、生産者物価指数は同+1.5%に加速しており、インフレ面から見る限りNZドル安の根拠は薄いと言わざるを得ない。そうした中、明朝に発表されるNZ1月貿易収支に注目しておきたい。市場予想の中央値は0.25億NZドルの赤字となっているが、現地エコノミストの予想分布は2.3億ドルの赤字から1.0億ドルの黒字までと広範囲に及んでいる。赤字と黒字のどちらに転ぶか予断を許さない状況にあり、もし結果が黒字であればサプライズの度合いは大きいという事になる。輸出の伸びなど内訳をチェックする必要はあるが、市場がこれをインフレに続く通貨高要因として認識すれば、NZドル買いが再開するきっかけとなる可能性もありそうだ。(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
NZドル/円相場は2月に入り下落基調が続いている。1月には83.791円まで上昇して2015年6月以来の高値を付けたが、足元では年始からの上げ幅をすべて吐き出す格好で80円台半ばまで反落している。(イメージ写真提供:123RF)
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2017-02-27 15:45