TACは反発のタイミング、収益改善基調を評価して出直り

  「資格の学校」を運営するTAC <4319> の株価は全般地合い悪化の影響で水準を切り下げたが、足元では売られ過ぎ感も強めている。反発のタイミングだろう。収益改善基調を評価して出直り展開となりそうだ。   財務・会計分野(簿記検定・公認会計士など)、経営・税務分野(税理士・中小企業診断士など)、金融・不動産分野(宅建・不動産鑑定士・FPなど)、法律分野(司法試験・司法書士など)、公務員・労務分野(社会保険労務士・国家総合職など)など幅広い分野で「資格の学校」を運営し、法人研修事業や出版事業なども展開している。若者や女性の資格取得支援に向けた厚生労働省の教育訓練給付制度なども追い風だ。   13年12月には増進会出版社と資本・業務提携した。増進会出版社は子会社のZ会を通じて通信教育事業などを展開している。当社の教室運営ノウハウや資格系コンテンツ開発力などと、増進会出版社の通信教育ノウハウや教養系コンテンツ開発力などを融合させて新たなソリューションの提供を目指す。   今期(14年3月期)連結業績見通しは前回予想(5月13日公表)を据え置いて売上高が前期比5.2%減の199億円、営業利益が同5.2倍の7億05百万円、経常利益が同2.1倍の7億85百万円、純利益が同54.3%減の4億47百万円としている。純利益は前期計上の移転補償金などの特別利益が一巡する。講座受講者数が全体として弱含みであり、合格発表後の講座申込状況を見極める必要があるとして通期見通しを据え置いている。期末に向けて出版事業での在庫評価減も検討しているようだ。   ただし第3四半期累計(4月~12月)の進捗率は売上高が78.2%、営業利益が176.9%、経常利益が190.1%、純利益が209.0%となり、利益は通期見通しを大幅に超過達成している。売上原価での講師料・教材制作外注費・賃借料の削減、販管費での人件費・広告宣伝費・賃借料の削減など、事業構造改革の効果で収益は改善基調である。営業利益は第3四半期累計として過去最高だった。通期増額は濃厚だろう。   株価の動きを見ると、2月27日の戻り高値407円から反落し、ほぼ一本調子に水準を切り下げて3月17日には316円まで調整する場面があった。全般地合い悪化の影響を受けたようだ。ただし足元は320円近辺で下げ渋り感を強めている。短期調整がほぼ一巡したようだ。   3月19日の終値321円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS24円51銭で算出)は13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS181円59銭で算出)は1.8倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%を超えて売られ過ぎ感を強めている。反発のタイミングだろう。収益改善基調を評価して出直り展開となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
「資格の学校」を運営するTAC<4319>(東1)の株価は全般地合い悪化の影響で水準を切り下げたが、足元では売られ過ぎ感も強めている。
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2014-03-20 09:15