パシフィックネットは収益改善を評価して反発

  中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット <3021> (東マ)の株価は全般地合い悪化の影響で水準を切り下げたが、1月高値の半値水準まで下落して調整のほぼ最終局面だろう。収益改善を評価して反発のタイミングが接近しているようだ。   パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC-NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般法人からの引取回収を強化するとともに、業務プロセス効率化による収益力向上に取り組んでいる。   今期(14年5月期)連結業績見通しは、第2四半期累計(6月~11月)の利益が計画を上回ったが、通期見通しについては前回予想(7月8日公表)を据え置いて、売上高が前期比12.4%増の38億87百万円、営業利益が同48.1%増の2億13百万円、経常利益が同39.3%増の2億30百万円、純利益が同59.5%増の1億13百万円としている。   レンタル需要は購入へシフトする傾向を強めてやや弱含みのようだが、主力の引取回収・販売事業は米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了も追い風となり、一般法人等への引取回収・販売営業強化などの施策が奏功して中古パソコンの入荷・販売台数が増加する。さらに抜本的な生産性向上策の効果で売上総利益率が改善する見込みだ。なお「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要は14年秋頃まで高水準見込みとしている。   利益が期初計画を上回った第2四半期累計の通期見通しに対する進捗率は、売上高が46.7%、営業利益が59.2%、経常利益が60.0%、純利益が71.7%と高水準である。売上総利益率改善が寄与して通期利益増額の可能性があるだろう。さらに新品パソコン価格下げ止まりなどで中古情報機器市場全体が回復傾向を強めており、抜本的な生産性向上策の効果も寄与して来期(15年5月期)は一段の収益向上が期待される。   株価の動き(14年3月1日付で株式2分割)を見ると、1月高値1054円から利益確定売りで反落し、全般地合い悪化も影響して水準切り下げの展開となった。2月4日には469円まで調整する場面があった。その後2月25日に667円まで戻す場面があったが、足元は再び500円近辺まで調整している。個別の悪材料は特に見当たらず、全般地合い悪化の影響だろう。   3月20日の終値495円を指標面(株式分割後)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円89銭で算出)は22~23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.0%近辺、そして実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS323円33銭で算出)は1.5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、1月高値の半値水準まで下落して調整のほぼ最終局面だろう。収益改善を評価して反発のタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット<3021>(東マ)の株価は全般地合い悪化の影響で水準を切り下げたが、1月高値の半値水準まで下落して調整のほぼ最終局面だろう。
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2014-03-24 09:45