【本日注目の通貨ペア】ユーロ/米ドル:仏大統領選に対する反応は?

 仏内務省が発表した大統領選の第1回投票の最終結果によると、中道系独立候補のマクロン前経済相が23.75%、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首が21.53%の得票率で5月7日の決選投票に進む事になった。 その他の候補者も含めて予想通りの大混戦であったが、予想通りにマクロン候補が1位通過となった事で市場に安心感が広がった。仏に反EU政権が誕生するリスクは極めて小さくなったと市場は判断したようだ。  こうした中、先週末に1.0720ドル台で取引を終えていたユーロ/ドルは、本日早朝(東京市場オープン前)には1.0930ドル台まで上昇して約5ヶ月ぶりの高値を付ける場面があった。その後、1.08ドル台に押し戻されてやや動きが鈍っている。欧米市場で再び高値更新に向かうのか、あるいは元の1.07ドル台に反落してしまうのか、その動きが気になるところだろう。  欧州政治リスクが完全に払拭された訳ではない事や、投機筋のポジションがユーロ売り持ち・ドル買い持ちにそれほど傾いていなかった事などから、1.10ドルに向けた上値追いのイメージは持ちにくい。欧州市場では、仏国債買い・独国債売りの動きが強まる公算が大きく、その過程で独長期金利が大きく上昇するようならユーロ買い(ドル売り)が再燃する可能性もあるが、その場合は米長期金利も上昇しやすい。結果的にユーロ/ドルの上値は限られそうだ。 (執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
仏内務省が発表した大統領選の第1回投票の最終結果によると、中道系独立候補のマクロン前経済相が23.75%、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首が21.53%の得票率で5月7日の決選投票に進む事になった。(イメージ写真提供:123RF)
economic,gaitamedotcom,fxExchange
2017-04-24 16:00