建設技術研究所は事業環境良好で押し目買い好機

  建設コンサルタント大手の建設技術研究所 <9621> の株価は、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で一旦反落したが、売り一巡して切り返しの動きを強めている。1月高値を目指す動きのようだ。事業環境は中期的に良好であり、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。   総合建設コンサルタントの大手で、河川・ダム・海岸・海洋、道路、橋梁、トンネル、都市・地方計画などの分野に強みを持ち、中期経営計画では防災・減災計画関連、都市計画関連、環境関連などを重点分野と位置付けて、再生エネルギーを活用したスマートコミュニティ、民間資金を活用するPFI事業への取り組みも強化している。さらに13年9月には、農業・農村関連ビジネスへの参入を視野に入れて子会社CTIフロンティアを立ち上げた。   今期(14年12月期)連結業績見通しは、売上高が前期比11.2%増の405億円、営業利益が同18.5%増の18億円、経常利益が同15.9%増の19億円、純利益が同12.0%増の11億円としている。復興関連業務が設計段階から施工段階に移行するため受注高は同8.3%減の395億円の計画としているが、高水準の受注残高を背景に増収増益見込みだ。国内では防災・減災関連、老朽化インフラ更新関連、都市計画関連などが高水準であり、業務効率化も寄与して好業績が期待される。建設ビッグプロジェクトが目白押しであり、中期的にも事業環境は良好だ。   株価の動きを見ると、2月の戻り高値1146円から反落し、全般地合い悪化も影響して3月17日に980円まで調整する場面があった。ただし急落して付けた2月安値958円まで下押す動きは見られず、足元では切り返しの動きを強めている。3月24日には前日比82円(8.27%)高の1074円まで戻す場面があった。売りが一巡したようだ。   3月24日の終値1034円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS77円79銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1504円86銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だ。13週移動平均線を回復すれば出直り本格化して1月高値1180円を試す展開だろう。05年12月の1199円も射程圏だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設コンサルタント大手の建設技術研究所<9621>(東1)の株価は、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で一旦反落したが、売り一巡して切り返しの動きを強めている。
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2014-03-25 09:15