【本日注目の通貨ペア】ユーロ/米ドル:ドラギECB総裁の証言がカギ

本日は、英国と米国がともに休日のためアジアタイム以後は閑散としがちだろう。ただ、取引に厚みがない中で行われるドラギ欧州中銀(ECB)総裁の議会証言(22:00)には注意が必要だ。証言内容によっては、ユーロが激しい値動きを示現する事も考えられる。ドラギ総裁は24日の講演で「(低金利長期化の)フォワードガイダンスから逸脱する理由はない」と発言して市場にくすぶる早期緩和解除観測を否定した。23日に1.12682ドル前後まで上昇して約半年ぶりの高値を付けていたユーロ/ドル相場は、この発言をきっかけに反落。26日には1.11610ドル前後へと弱含んでおり、本日は一目均衡表(日足)の転換線(1.11715ドル前後)付近でもみ合っている。ドラギECB総裁が本日の証言で早期緩和解除に慎重な姿勢を示す公算が大きい点や、米シカゴ通貨先物市場におけるユーロの買い越し額(対ドル)が約3年2カ月ぶりの高水準に積み上がっている点を踏まえると、ユーロ/ドルにはもう一段の下落余地がありそうだ。1.11ドルの心理的節目や、20日移動平均線や一目均衡表の基準線が位置する1.10ドル台半ばが下値ターゲットとなるだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
本日は、英国と米国がともに休日のためアジアタイム以後は閑散としがちだろう。(イメージ写真提供:123RF)
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2017-05-29 16:15