<1日の注目銘柄>(1)=小野薬、ペプチドリム、ラクオリア薬

▽小野薬品工業 <4528>  「アレイ社(米国)」が開発中のMEK阻害剤「Binimetinib」、およびBRAF阻害剤「Encorafenib」について、日本・韓国で開発・商業化するライセンス契約を締結した。両剤については現在、併用療法としてBRAF変異メラノーマ(COLUMBUS 試験)と、BRAF変異大腸がん(BEACON CRC試験)を対象とした2つのグローバル第Ⅲ相臨床試験が実施されている。     このライセンス契約の締結に伴い、同社は契約一時金として35億円をアレイ社に支払うとともに、開発の進捗に応じたマイルストン、および売上高に応じたマイルストンとして、総額で最大173億円をアレイ社に支払う。日本・韓国におけるロイヤルティは売上高の二桁台%。また同社は、臨床試験に係る費用の12%を負担することにより、今後実施される両剤に関するすべてのグローバル臨床試験に参画することができる。           ◆ ▽ペプチドリーム <4587>  ジェネンテック社(米国)との間で、16年7月に同社独自の創薬プラットフォームシステム「PDPS(Peptide Discovery Platform System)」の非独占的ライセンス許諾契約を締結したが、今般、ジェネンテック社への技術移転がすべて終了し、2回目の技術ライセンス料を受領することとなった。     この契約で同社は、複数の段階に分けて設定した技術ライセンス料、マイルストーンフィー、および上市の際には当該医薬品の純売上高に応じたロイヤルティを受領する。なお、PDPSの運用開始により同社は技術ライセンス料を受領するが、金額についてはジェネンテック社との契約、および同社の今後の営業政策における他の製薬企業との関係から非開示としている。           ◆ ▽ラクオリア創薬 <4579>  同社が創出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬の物質特許のうちの一つアミド誘導体は、これまで日本で審査中だったが、5月31日に特許査定を受けたと発表。これで米国、中国に続き日本でも知的財産権が強化されることとなった。     ナトリウムチャネルは、筋肉細胞や神経細胞などの興奮性細胞の細胞膜表面に多く発現するイオンチャネルの一種で、細胞内外の電位変化に応じて開口し、ナトリウムイオンを選択的に細胞内に透過させる。ナトリウムチャネルが開口することで活動電位が発生し、知覚神経では痛みの伝達を担っている。現在までに9種類のナトリウムチャネルが報告されており、ふぐ毒で知られるテトロドトキシン(TTX)に対する感受性によりTTX-SとTTX-Rに分類。TTX-Sに分類されるチャネルの遮断薬は痛みの治療薬として期待されている。 ◎個別株関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、株式の売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。(イメージ写真提供:123RF)
<1日の注目銘柄>(1)=小野薬、ペプチドリム、ラクオリア薬
japan,company
2017-05-31 20:45