【為替本日の注目点】ドル円動かず

ドル円は110円台半ばを中心に小動き。株式市場の下落に伴いドル売りがやや優勢となり110円37銭まで売られたが、勢いもなく閑散。ユーロドルは1.12台後半がやや重くなり、値を下げたが1.12台は維持。値幅も30ポイント程度に収まり小動き。株式市場は揃って反落。連日最高値を更新していたこともあり、上昇も一服といったところ。ダウは22ドル下げ、ナスダックも10ポイント下落。債券相場は反落。前日今年の最高値付近まで買われたことで、利益確定の売りに押される。長期金利は2.18%台へと小幅に上昇。金は続伸し、原油は反落。
5月ISM非製造業景況指数 → 56.9
ドル/円110.37~ 110.69
ユーロ/ドル1.1234~ 1.1264
ユーロ/円124.19~ 124.47
NYダウ -22.25 → 21,184.04
GOLD +2.50 →1,282.70ドル
WTI -0.26 → 47.40ドル
米10年国債 +0.023 → 2.182%
本日の注目イベント
豪 RBA、キャッシュターゲット
豪 豪1-3月期経常収支
欧 ユーロ圏4月小売売上高
連日最高値を更新した米国株式がさすがに一服し、米長期金利が小幅に上昇したものの、ドルは株式市場に引っ張られる形でやや売られる展開でした。ドル円は110円半ばから前半で推移し、ユーロドルは1.12台後半がやや重くなり、大きく下げはしないものの上値が抑えられました。その結果、ユーロ円が前日よりも水準を下げています。
もっとも、今週8日(木)にはECB理事会と米国ではコミー前FBI長官の公聴会での証言が控えていることから、取引も薄商いだったようです。その証言について、ホワイトハウスのサンダース大統領副報道官は5日、トランプ氏がコミー前長官の証言阻止を目的に大統領の行政特権を行使することはないと、記者会見で述べています。(ブルームバーグ)コミー前長官は8日午前の上院情報特別委員会の公聴会で証言を行いますが、駐米ロシア大使との接触について虚偽の説明をしたとして解任されたフリン前大統領補佐官を対象としたFBIの捜査に、政治的圧力があったかどうかについて証言すると見られます。
先週末の雇用統計をきっかけに、ドル円は110円を試す展開かと思われましたが現時点ではそれほどドル売り意欲も盛り上がっていません。110円前後には強力なサポートがあると見られてはいますが、それにしても上値が重い割にはセンチメントもドルベアに傾き切れません。市場参加者の多くが110-112円のレンジと割り切っていることで、110円台半ばから下値では新規の買いや、利益確定のドルの買い戻しが下落を抑えているようです。
昨年11月には米大統領選挙で10円以上も動き、その後の12月や今年1月でも月間6~7円動いたドル円でしたが、4月、5月には3~4円程度に値幅を縮小し、今月はさらに狭いレンジでの動きも連想させます。110円か112円のどちらかでも抜ければそれなりに需要も出てくると思いますが、なかなかそのきっかけが掴めません。今週8日の公聴会での証言や、ECB理事会がその始まりになることを期待したいと思います。
本日のレンジは110~111円と、昨日と同じですが、日本株もやや軟調な展開を予想します。昨日の朝方につけた110円20銭台が目先のサポートと見られ、110円~110円20銭辺りがサポートゾーンと見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は110円台半ばを中心に小動き。株式市場の下落に伴いドル売りがやや優勢となり110円37銭まで売られたが、勢いもなく閑散。ユーロドルは1.12台後半がやや重くなり、値を下げたが1.12台は維持。(イメージ写真提供:123RF)
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2017-06-06 09:15