【本日注目の通貨ペア】豪ドル/円:中銀の予想通りにGDP減速

本日発表された豪1-3月期国内総生産(GDP)は、前年同期比+1.7%となり、市場予想(+1.6%)を小幅に上回ったが、昨年10-12月期の+2.4%から伸びが大きく鈍化した。もっとも豪中銀(RBA)は、昨日発表した声明で「1-3月期のGDPの伸びは前年同期比で減速したとみられる」と今回の鈍化を予測した上で、「今後については、経済成長率が今後数年間で緩やかに上昇し、3%を若干上回る水準に達する事が引き続き予想される」と楽観的な見通しを示している。このため、豪ドルは1-3月期GDPの発表を受けて上昇しており、豪ドル/円は82円台後半を回復するとともに日足一目均衡表の転換線(82.593円)を上抜けた。このまま足場固めができれば、同じ日足一目均衡表の基準線(83.149円)や雲入り(雲下限83.446円)をトライする可能性がある。そのためには投資家心理の改善が欠かせない。明日に複数のビッグイベント(トランプ米政権のロシア疑惑を巡って行われる前FBI長官の議会証言や英総選挙およびECB理事会)を控えている事から、本日のところは大幅な心理改善は考えにくいかもしれない。しかし、投資家の不安心理を示す恐怖指数(VIX指数)はビッグイベントを前に10.5前後の低位で安定している。これらのイベントを無難にこなせばムードが急速に改善する事は十分に考えられよう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
本日発表された豪1-3月期国内総生産(GDP)は、前年同期比+1.7%となり、市場予想(+1.6%)を小幅に上回ったが、昨年10-12月期の+2.4%から伸びが大きく鈍化した。(イメージ写真提供:123RF)
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2017-06-07 16:15