技研製が3日続伸で年初来高値に接近、好実態を見直す動き

 技研製作所 <6289> が3日続伸。午前9時27分に前日比71円(2.6%)高の2839円まで買われ、4月24日に付けた年初来高値2897円に接近している。     同社株は6月12日に急落。前営業日の9日引け後に、6月30日に東証2部から東証1部に指定替えされると発表したが、93万株の公募増資と160万株の売り出し、オーバーアロットメントで37万9500株の売り出しが伴うことが嫌気された。しかし、その後は好実態を見直す動き。  同社は独自の圧入技術で杭を地盤に押し込み、頑強な構造物を構築する「インプラント工法」を世界に先駆け提唱し、実践している企業。主に河川、水路などの改修、補修、築堤工事、防潮堤工事向けなどの装置の販売を主力とし、通常の施工業者では対応できない難工事も手掛けている。    東日本大震災では津波による押し波と引き波で多くのコンクリート製防波堤が根こそぎ削り取られ、それまで主流だったフーチング構造物の脆弱性が露呈。フーチング構造物を総入れ歯に例えるなら、1本1本の杭を地盤に圧入する「インプラント工法」の頑強さがくしくも実証された。また、護岸工事の場合、従来工法だと既存構造物を撤去し、掘り返し、土止めし、それから新たな構造物を構築するのに対し、「インプラント工法」は既存の構造物の上部から回転切削圧入するため、工期の大幅短縮が可能。しかもスイッチボタン一つで杭を圧入でき、工事現場における人手不足解消にもつながる。受注が急増しているゆえんである。    17年8月期第2四半期累計(16年9月-17年2月)は連結売上高138億円(前年同期比20.0%増)、営業利益32.4億円(同24.4%増)と好調が持続。営業利益の通期予想(前期比16.8%増の48億円)に対する進ちょく率は67.4%に達している。(イメージ写真提供:123RF)
 技研製作所が3日続伸。午前9時27分に前日比71円(2.6%)高の2839円まで買われ、4月24日に付けた年初来高値2897円に接近している。
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2017-06-15 10:30