西友、4月1日から全店で生鮮食品に不満足な場合は無条件で返金保証

西友は2014年3月25日、「生鮮食品 満足保証プログラム」を4月1日から全国の西友・サニー374店舗で開始すると発表した。「畜産物(肉類等)」「水産物(魚類・貝類等)」「農産物(野菜・果物等)」の生鮮食品において、購入者が満足できなかった場合、該当食品のレシートを店頭に持っていくことによって、購入金額をその場で返金する。同プログラムの終了期間は、設定していない。(写真は西友のゲリー・シーバーソン氏<左>と富永朋信氏。サーチナ撮影)
東京・丸の内で「生鮮食品分野の顧客満足向上施策に関する記者発表会」に臨んだ執行役員シニア・バイス・プレジデント最高商品責任者のゲリー・シーバーソン(Gary Severson)氏は、「商品品質の向上、店舗での鮮度管理の徹底が実現し、生鮮食品に関して従来よりも高い品質満足度を提供できるようになったと判断したことにより、満足保証プログラムを実施することにした」と、返金保証の実施は、食品の調達・物流、鮮度管理というプロセスが実施された成果を反映した取り組みであると強調した。
同様のプログラムについては、西友が所属するウォルマートグループにおいて、すでに米国、カナダ、イギリスなどで実施の実績があり、顧客満足度の向上に資する取り組みとして定着しているという。
また、同じく記者発表会に登壇した執行役員シニア・バイス・プレジデントの富永朋信氏は、2008年に「KY(カカク ヤスク)でいこう!」以来のマーケティング・キャンペーンによって「西友の全店でEDLP(エブリデイ・ロー・プライス)が徹底され、価格が安いことについての認知が向上した。今回は、全店で“ど生鮮”を訴えることで、生鮮食品が新鮮で安心して購入いただけるという価値を訴求していきたい」と、新たなマーケティング・キャンペーンの狙いについて説明した。4月5日からは、生鮮食品の100%返金保証を宣伝する新テレビCMも全国で放映開始する。
生鮮食品については、例えば農産物については、食品ごとに品質・鮮度の基準となるガイドラインを策定し、ガイドブックを作成することなどで、取引先と共有することで仕入れ商品の品質管理を徹底。物流センターにおける検品の品目数や検品頻度を上げることによって、「仕入れの段階での品質管理を徹底した」(シーバーソン氏)。さらに、2013年に「畜産物」において採用し、鮮度向上に効果があったウォルマート補充システムを「農産物」「水産物」に拡大し、店頭における商品の鮮度向上につなげる。
また、全ての生鮮商品について、各部門別に開発されたトレーニングを全店を対象に実施・継続。従業員一人ひとりが責任を持って品質・鮮度を管理、確実に実行することを奨励するプログラムを導入。品質に関する顧客評価を、従業員の業績評価において重視する社内プログラムを開始した。売場点検についても、第三者機関による抜き打ち調査を週1回実施し、売場環境(清潔感、明るさ)に至るまで確認を徹底する。
これらの施策を数カ月にわたって実施、検証してきたことによって、生鮮食品に関する品質管理が従来以上に向上していることが確認されたため、「生鮮食品の100%返金保証」を導入するに至ったと説明した。
なお、返金保証については、「レシートがあり、不満の理由があれば、お客さまを信頼して100%返金に応じる」(シーバーソン氏)としている。不満の理由については、「見た目が良くなかった」「美味しくなかった」などといった主観的な理由も含めて応じるという。「そもそもお客さまは、購入時に鮮度の高いものを選んで買っていかれる。日本のお客さまは品質に対する要求水準は高いが、正直なお客さまが多いと信じている」と語り、先行した海外においても、返金保証の導入による悪質な返金要求などのトラブルは起こっていないと説明した。(編集担当:徳永浩)
西友は2014年3月25日、「生鮮食品 満足保証プログラム」を4月1日から全国の西友・サニー374店舗で開始すると発表した。(写真は西友のゲリー・シーバーソン氏<左>と富永朋信氏。サーチナ撮影)
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2014-03-25 17:00