JSPは出直り鮮明、好業績を評価して1月戻り高値目指す
発泡プラスチック製品のJSP <7942> の株価は全般地合い悪化の影響を受けたが、足元では安値圏から急反発して出直りの動きを鮮明にしている。好業績を評価して1月の戻り高値、さらに昨年5月の高値を目指す展開だろう。
押出事業(産業用包装材、食品用包装材、広告用ディスプレー材、住宅用断熱材など)、ビーズ事業(自動車衝撃緩衝材、家電製品緩衝材、IT製品輸送用通い函など)、その他事業(一般包材など)を展開している。住宅用高性能断熱材「ミラフォーム」や自動車部品用ポリプロピレン「ピーブロック」など高機能・高付加価値製品の拡販を強化している。
今期(14年3月期)連結業績見通しは前回予想(10月30日に売上高を増額、利益を減額)を据え置いて、売上高が前期比14.0%増の1095億円、営業利益が同37.7%増の63億円、経常利益が同29.9%増の64億円、純利益が同26.3%増の42億円としている。想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=128円である。住宅用「ミラフォーム」や自動車部品用「ピーブロック」など高機能・高付加価値製品の好調が牽引し、円安に伴う外貨建て売上高の円換算額増加も寄与する。
第3四半期累計(4月~12月)の進捗率は売上高が76.5%、営業利益が78.1%、経常利益が83.9%、純利益が94.5%と高水準である。断熱材や緩衝材の需要も回復傾向であり、期末に向けて原燃料価格上昇に対する販売価格是正の効果も期待される。通期増額の可能性があるだろう。
なお3月25日に発泡ビーズ製品の値上げ実施を発表した。主原料・副原料価格上昇、電気・重油・天然ガス価格上昇、物流コスト上昇などを販売価格に転嫁するもので、発泡ポリプロピレン成型品「ピーブロック」、発泡ポリエチレンビーズ成型品「エルブロック」「ミラブロック」全製品および発泡ビーズ全ての販売価格を、14年4月1日出荷分から10%値上げする。来期(15年3月期)の収益拡大に寄与するだろう。
株価の動きを見ると、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月の戻り高値1669円から2月5日1422円まで急反落した。その後2月下旬~3月上旬に一旦1500円台を回復したが、再び全般地合い悪化の影響で3月20日に1455円まで調整した。ただし2月安値を割り込まず、3月24日は終値で前日比58円高、3月25日は前日比40円高と急反発して出直りの動きを鮮明にしている。
3月25日の終値1562円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS140円87銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1671円55銭で算出)は0.9倍近辺である。週足チャートで見ると下から順に52週移動平均線、13週移動平均線、26週移動平均線を一気に突破した。強基調に回帰した可能性があり、好業績を評価して1月の戻り高値1669円、さらに昨年5月の高値1706円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
発泡プラスチック製品のJSP<7942>(東1)の株価は全般地合い悪化の影響を受けたが、足元では安値圏から急反発して出直りの動きを鮮明にしている。
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2014-03-26 07:30