ユーグレナは調整の最終局面、成長力を評価して反発のタイミング

  ユーグレナ <2931> (東マ)の株価は軟調展開だが売られ過ぎ感も強めている。2月安値に接近して調整のほぼ最終局面のようだ。中期成長力を評価して反発のタイミングだろう。   59種類の豊富な栄養素を有する微細藻類ユーグレナ(和名ミドリムシ)の食品用途屋外大量培養をコア技術として、ユーグレナを利用したバイオジェット燃料やバイオフィルムなど関連分野への研究開発も進めている。13年3月にユーグレナ粉末受託生産と微細藻類クロレラ生産の八重山殖産、13年11月にバイオベンチャーの植物ハイテック研究所を子会社化した。   ユーグレナを活用して「Food=食料」「Fiber=繊維」「Feed=飼料」「Fertilizer=肥料」「Fuel=燃料」の順に、重量単価の高い分野から参入する「バイオマスの5F」を基本戦略として、機能性食品や化粧品のヘルスケア事業(OEM供給、自社ECサイト「ユーグレナ・ファーム」直販など)で安定的キャッシュフローを創出しながら、バイオジェット燃料などエネルギー・環境事業への研究開発投資を進めている。バイオジェット燃料については18年の低コスト生産技術確立と20年の実用化を目指している。   13年11月に発表した中期経営計画では、18年までにユーグレナの食品国内市場300億円規模、国内ヘルスケア事業の売上高150億円、営業利益30億円以上、ユーグレナの食品海外市場300億円規模を目指している。国内ヘルスケア事業ではユーグレナを活用して、13年12月にペット用食品事業、14年3月に自社ブランド化粧品事業を開始した。海外は中国で「新食品原料」登録を取得した。伊藤忠商事<8001>との連携で拡販に取り組む。またユーグレナとクロレラがイスラム教のハラール認証を取得したため、60兆円と推測されるハラール食品市場への輸出も可能になった。   今期(14年9月期)連結業績見通しは前回予想(11月12日公表)を据え置いて、売上高が前期比48.8%増の31億13百万円、営業利益が同横ばいの1億76百万円、経常利益は営業外での新株式発行関連費用計上が影響して同9.0%減の2億40百万円、純利益は前期計上した負ののれん発生益が一巡して同70.1%減の1億44百万円としている。   今期に関しては、売上総利益の増加分を中期成長に向けた先行投資として広告宣伝費や研究開発費に充当する方針のため、営業利益は横ばいの見込みとしている。ただし収益性の高い自社ECサイト直販での購入者数が増加基調であり、大幅増収見込みだ。   第1四半期(10月~12月)は、前年同期の非連結業績との比較で大幅増収、大幅営業増益となり、通期見通しに対する進捗率は売上高が22.5%、営業利益が23.3%となった。期後半に向けて売上が増加基調であることを考慮すれば、第1四半期の進捗率としては高水準とも言えるだろう。   株価の動きを見ると、全般地合い悪化も影響して水準を切り下げ、安値圏の1000円近辺で軟調展開が続いている。3月4日にはジェット燃料を材料視して動意付き1306円まで急伸する場面があったが、人気が続かず足元は概ね1000円近辺で推移している。3月24日には973円、3月25日には955円まで下押す場面があった。   3月25日の下落は、香川証券が当社株式販売において不確かな情報を顧客に対して流し、風説の流布による金融商品取引法違反の疑いで強制捜査を受けている旨の一部報道が嫌気された可能性もあるだろう。ただし2月安値935円に接近して調整のほぼ最終局面のようだ。3月25日の終値は955円だったが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が9%台に拡大して売られ過ぎ感を強めている。中期成長力を評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
非鉄金属専門商社のアルコニックス<3036>(東1)の株価は全般地合い悪化の影響で水準を切り下げたが、調整の最終局面のようだ。指標面の割安感を評価して反発のタイミングだろう。
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2014-03-26 09:15