東洋建設は好業績を評価して昨年11月高値目指す
海洋土木工事が主力の東洋建設 <1890> の株価は全般地合い悪化の影響を受けたが、出直りの動きを強めて戻り高値圏に接近している。中期的に事業環境は良好であり、好業績を評価して昨年11月の高値を目指す展開だろう。
港湾インフラ工事など国内外での海洋土木工事を主力としている。公共投資関連、浮体式洋上風力発電関連、放射性物質セシウム除染関連、新興国海洋インフラ工事関連などテーマ性は豊富である。浮体式洋上風力発電に関しては、12年9月設立の6社1協会による「地域振興型アクア・ウインド事業化研究会」に参画している。
海外はケニアとインドネシアで大型港湾工事を施工中だ。さらに13年10月には、ベトナムで同国2番目の製油所となるニソン製油所の海洋工事を単独受注した。今後もアジア・アフリカなど新興国の海洋インフラ関連工事の受注拡大が期待される。なお14年2月には、ミャンマーから建設業の営業許可を取得してヤンゴンに出張所を開設した。
今期(14年3月期)連結業績見通し(3月7日に増額修正)は、売上高が前期比13.3%増の1450億円、営業利益が同28.3%増の36億50百万円、経常利益が同28.9%増の28億円、そして純利益が同62.6%増の18億円としている。国内では震災復興関連の港湾インフラ工事などを中心に、公共投資関連が堅調に推移して受注が想定を上回るようだ。工事採算の改善も寄与する。海外は前々期に受注したケニアとインドネシアの大型港湾工事が牽引する。受注環境は中期的に良好であり、来期(15年3月期)も好業績が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、地合い悪化の影響を受けた3月上旬の安値圏320円台から反発し、3月7日発表の今期業績予想および配当予想の増額修正を好感して3月10日に375円まで上伸する場面があった。その後は再び全般地合い悪化の影響で3月20日の334円まで調整したが、3月25日と3月26日には365円まで戻して出直りの動きを強めている。
3月26日の終値363円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS22円49銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間7円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS290円45銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると下から順に26週移動平均線と13週移動平均線を一気に突破した。強基調に回帰した可能性があり、1月の戻り高値385円、さらに昨年11月の高値398円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
海洋土木工事が主力の東洋建設<1890>(東1)の株価は全般地合い悪化の影響を受けたが、出直りの動きを強めて戻り高値圏に接近している。
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2014-03-27 09:30