ラクーンは急騰の反動局面だがEC市場拡大が追い風、過熱感解消して反発
電子商取引(EC)サイトを運営するラクーン <3031> (東マ)の株価は急騰の反動局面だが、EC(電子商取引)市場の拡大が追い風であり、過熱感が解消して反発のタイミングだろう。
アパレル・雑貨分野の企業間電子商取引サイト「スーパーデリバリー」運営を主力として、締め支払い決済「Paid」サービス、売掛債権保証など周辺分野に事業領域を広げている。ECサイト「スーパーデリバリー」では質の高い会員小売店と出展企業を獲得し、利便性の高いサービス提供などによって客単価や稼働率の向上に取り組んでいる。
11月27日発表の今期(14年4月期)第2四半期累計(5月~10月)連結業績は前年同期比4.1%増収、同30.0%営業増益、同31.5%経常増益、同2.4倍最終増益だった。EC事業は減価償却費の増加などで減益だったが、ECサイト「スーパーデリバリー」の商品売上高は同2.9%増加と好調を維持している。また売掛債権保証事業は、保証残高の増加に伴って大幅増収増益となり収益性が改善した。
13年10月末時点の「スーパーデリバリー」会員小売店数は3万8448店舗(13年4月末比1908店舗増加)で、出展企業数は941社(同20社減少)、商材掲載数は41万6268点(同4万6549点増加)となった。
通期見通しは前回予想を据え置いて、売上高が103億円~106億円(前期比5.2%増~8.3%増)、営業利益が2億20百万円~2億30百万円(同21.5%増~27.1%増)、経常利益が2億10百万円~2億20百万円(同19.3%増~25.0%増)、純利益が1億25百万円~1億35百万円(同6.0%減~1.5%増)としている。
純利益は税負担の正常化で横ばいだが、会員数や取扱高の増加が牽引して増収営業増益見込みだ。通期見通しの下限値に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.8%、営業利益が43.2%、経常利益が44.3%、純利益が55.2%である。通期ベースでも好業績が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、11月中旬に動意付いて500円近辺での短期モミ合い展開から上放れの形となり、11月19日の年初来高値993円まで急伸した。その後は反落して水準を切り下げ、12月19日には585円まで調整する場面があった。急騰の反動調整局面だろう。
12月19日の終値594円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社レンジ予想の連結EPSの中間値23円86銭で算出)は25倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS246円54銭で算出)は2.4倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線からのマイナス乖離率が拡大し、週足チャートで見ると右肩上がりの13週移動平均線が接近している。過熱感が解消して反発局面となりそうだ。月足チャートで見ると底練り展開から脱した形であり強基調に変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
電子商取引(EC)サイトを運営するラクーン<3031>(東マ)の株価は急騰の反動局面だが、EC(電子商取引)市場の拡大が追い風であり、過熱感が解消して反発のタイミングだろう。
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2013-12-20 09:30