今週の為替相場見通し(2017年10月16日~)=為替王

 先週の為替は予想通り、1ドル=112円を割れて、111円台へと円高になりました。先月107円台で底打ちしてから、円安トレンドが続いていたわけですが、先週号で「円高へ転換することをより注意したい状況」と指摘しました。さらにブログ記事では「この先、おそらく112円を割れて、控えめにみて111円近辺」などと予測。結果は、予想がズバリ的中して、先週木曜まで13営業日連続で終値が112円台の円安圏だったのですが、久しぶりに111円台へと円高が進みました。    さて今週の見通しについて。円高トレンドに転換しましたので、しばらく円高に進むシナリオを想定しています。具体的には控えめにみて111円台前半。その先は、軽い節目がぽつぽつあるのですが、次は110円台半ばあたり。細かいチャート分析だとそのあたりまでの円高ターゲットしか出ませんが、少し大きく見ますと、今回の円高トレンドが伸びた場合、そのまま110円割れへと進む可能性も現時点ですでに浮上していますので、機械的なシストレなどは別として、裁量トレードの観点では、安易なナンピン大量買いは控えたいかなという気がします。    今月これからの注目通貨はユーロ。ユーロ円が、高値圏で安定しているように見えます。今月に入ってからも1ユーロ=132円を中心に安定しています。ただその、132円をキープできるかどうかの重要度が徐々に高まってきており、もしも、今週その132円のサポート帯を割り込むようなことになりますと、円高(ユーロ安)がやや拡大する可能性が高まります。具体的には130円割れ。今年4月から中期的な円安(ユーロ高)トレンドが続いてきましたが、ようやくそのトレンドに対するしっかりした調整が入る形で、最大128円あたりへと円高(ユーロ安)が進む可能性もあろうかと思われます。現状まだ、その重要なサポート帯(132円)を割れたわけではないので、今週はその攻防を注視したいです。   先週、急落が発生したトルコリラ円。大丈夫です。先週末も1リラ=30円台後半で落ち着きを取り戻しています。トルコ外相とアメリカ側は国務長官が電話会談するなど、解決に時間がかかったとしても、対立の激化はお互いに得策ではなく、回避しようとに意向が強く感じられますので、対立激化でトルコリラ暴落といった展開は想定しにくいと思います。(執筆者:為替王)
先週の為替は予想通り、1ドル=112円を割れて、111円台へと円高になりました。
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2017-10-16 10:30