【本日注目の通貨ペア】米ドル/円:日銀人事にも反応冷ややか

 日本政府は本日、黒田日銀総裁の再任を国会に提示するとともに、副総裁として雨宮理事と若田部・早大教授を提示したが市場の反応は冷ややかだった。若田部氏は金融緩和に積極的なリフレ派として知られるが、ドル安の流れを円安では止める事はできないとばかりにドル/円は人事案の発表後に安値を更新。1年3カ月ぶりの105円台を示現した。  足元で進む不整合とも思えるドル安の背景については諸説あるが、一部には米国の双子の赤字を指摘する声が挙がっている。大型減税や政府支出の増加で米財政は悪化。減税効果による内需拡大で米貿易赤字も膨らむ。財政赤字と経常赤字の拡大によりドルは下落圧力に晒されるとの見立てだ。  米国景気の拡大やそれにともなう金利上昇といったプラス面を無視して、双子の赤字というマイナス面のみを相場材料とする足元の展開には違和感も残る。しかし、トレンドフォローがセオリーの為替市場では流れに逆らう逆張り戦略はリスクが大きい。ショートカバーは入っても新規のドル買いは入れづらいタイミングだろう。当面は節目の105.00円で下げ止まるか否かが焦点となりそうだ。  (執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
日本政府は本日、黒田日銀総裁の再任を国会に提示するとともに、副総裁として雨宮理事と若田部・早大教授を提示したが市場の反応は冷ややかだった。(イメージ写真提供:123RF)
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2018-02-16 17:45