翻訳センターは底打ちして反発の動き、中期成長力を評価
国内最大規模の翻訳会社である翻訳センター <2483> (JQS)の株価は、1月の戻り高値圏から反落して軟調展開だったが、足元では反発の動きを強めている。底打ちした可能性があり、中期成長力を評価して出直り展開だろう。
特許・医薬・工業(IT関連)・法務・金融分野を中心として企業向け翻訳サービス事業を展開している。企業の知的財産権関連、新薬開発関連、新製品開発関連、海外展開関連、ディスクロージャー関連など翻訳サービス需要は拡大基調であり、M&Aも活用して業容を拡大している。
12年には通訳・翻訳・国際会議運営のアイ・エス・エス(ISS)を子会社化した。ISSは国際会議運営の実績が豊富であり、通訳の分野も20年東京夏季五輪開催に向けて有望だ。13年6月にはアイタスからIT関連のローカライゼーション/マニュアル翻訳事業の一部を譲り受けた。
前期(14年3月期)の連結業績見通し(2月6日に減額修正)は、売上高が前々期比20.8%増の87億80百万円、営業利益が同5.4%減の4億円、経常利益が同5.4%減の4億円、純利益が同13.7%減の1億90百万円としている。
翻訳事業の特許分野と工業分野の売上が想定を下回り、収益性の高い翻訳事業の売上構成比低下や人員増加で営業減益見込みだ。ただし翻訳事業の医薬分野と金融分野、およびISSグループの業績は好調のようだ。翻訳サービス需要は拡大基調であり、今期(15年3月期)の収益改善が期待される。
株価の動きを見ると、1月の戻り高値5790円から反落して軟調展開となった。全般地合い悪化、業績見通しの減額修正、ウィザスとの業務・資本提携契約解消と株式売出などが影響してほぼ一本調子に水準を切り下げた。しかし3月27日に付けた3140円をボトムとして、足元では切り返しの動きを強めている。4月2日には前日比150円(4.44%)高の3550円まで戻す場面があった。3月27日安値で底打ちした可能性があるだろう。
4月2日の終値3520円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS112円79銭で算出)は31倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間45円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1459円64銭で算出)は2.4倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線を割り込んで調整局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。25日移動平均線を突破すれば底打ちを確認して出直りの動きに弾みがつきそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
国内最大規模の翻訳会社である翻訳センター<2483>(JQS)の株価は、1月の戻り高値圏から反落して軟調展開だったが、足元では反発の動きを強めている。
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2014-04-03 09:45