メディアスHDは、指標面の割安感を評価して1月戻り高値目指す
医療機器販売のメディアスホールディングス <3154> (JQS)の株価は1月の戻り高値圏から反落して調整局面だが、一方で下値は着実に切り上げている。6月期末一括で3%近辺の高配当利回りも注目点であり、指標面の割安感を評価して1月の戻り高値圏を目指す展開だろう。
医療機器・医療材料の販売・メンテナンス事業を主力として、介護・福祉機器の販売・レンタル事業も展開している。首都圏エリアでの営業強化、医療機関への医療機器・医療材料販売に加えて、手術室運営支援ソフトウェアや医療材料データベース提供など複合的サービスを強化している。
手術室業務支援ソフトウェア「サージレーン」は、効率の良い病院手術室運営を提案して機器・備品売上の拡大に繋げるもので、12年12月のリリース後、13年7月時点で導入施設数が大病院を中心に8施設となっている。医療材料データベース・医療材料分析サービス「メッカル」は、医療材料価格の最適化を支援するツールで同78施設に導入済みだ。
首都圏エリアでの営業強化に加えて、M&Aを活用して営業エリアも拡大している。13年7月に秋田県秋田市の秋田医科器械店を完全子会社化し、13年11月に福島県郡山市のジオットを完全子会社化することで合意した。また13年11月には、鴻池運輸 <9025> とのインドにおける医療データベース合弁会社が現地関連当局から設立認可を受けた。インドで医療物流プラットフォームを構築する戦略だ。
なお3月19日に、ジオットの株式を取得して、その後当社を完全親会社、ジオットを完全子会社とする簡易株式交換を行う件に関して、株式譲渡契約および株式交換契約を締結したと発表している。株式取得日は14年7月1日、株式交換(効力発生日)は14年7月2日の予定としている。
今期(14年6月期)連結業績見通し(8月14日公表)は売上高が前期比6.3%増の1425億円、営業利益が同3.8%増の14億10百万円、経常利益が同1.8%増の17億50百万円、純利益が同6.0%増の9億50百万円としている。放射線機器や内視鏡等診断機器の備品販売が好調であり、首都圏エリアでの営業強化、秋田医科器械店の新規連結、業務効率改善効果なども寄与して人件費増加などを吸収する。
第2四半期累計(7月~12月)は営業減益だったが、病院増改築に伴う大型備品(放射線機器や画像診断装置など)および消耗品の販売が好調で期初計画を上回った。そして通期見通しに対する進捗率は売上高が49.6%、営業利益が43.0%、経常利益が46.1%、純利益が48.5%であり、下期の構成比が高い収益構造を考慮すれば順調な水準である。4月の消費増税、診療報酬および医療材料償還価格改定の影響が不透明として通期見通しを据え置いているが、上振れ余地があるだろう。
株価の動きを見ると、やや小動きで上値も重いが、一方では下値を着実に切り上げている。足元は全般地合い悪化も影響して1月の戻り高値3010円から反落して調整局面だが、2月の直近安値2651円まで調整する動きは見られず、2700円近辺で下値固め完了感を強めている。
4月2日の終値2710円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS327円16銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間80円で算出)は3.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2269円97銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。指標面の割安感が強く、13週移動平均線を突破すれば出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
医療機器販売のメディアスホールディングス<3154>(JQS)の株価は1月の戻り高値圏から反落して調整局面だが、一方で下値は着実に切り上げている。
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2014-04-03 09:45