アベノミクスに大きな試練か・・・日本の消費増税に「3%アップはやりすぎ」の声も=中国版ツイッター

消費税が1日より5%から8%へと引き上げられた。17年ぶりの消費税増税に対し、数カ月前から住宅や白物家電、自動車の販売が急増し、各地で駆け込み需要が見られたが、今後はその反動で一時的に需要が減退することが懸念されている。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル中国語版はこのほど、消費税率アップはアベノミクスにとって大きな試練になるのではないかと論じた。記事によれば、消費税が97年4月に3%から5%に引き上げられた際には、消費が大幅に落ち込み、アジア通貨危機とも重なって18カ月間の経済停滞を招いたと指摘。今回の増税が17年前の「二の舞」になるのではないかと分析している。
デフレ脱却を目指すアベノミクスだが、増税による景気の腰折れは本当に回避できるのだろうか。中国の簡易投稿サイト・微博での反応を見てみると、中国人ネットユーザーからは、「量的緩和はインフレと消費を伸ばすためなのに、ここで消費税を上げたら消費が落ちるじゃないか」、「いきなり3%アップはやりすぎだ」など、消費税アップに否定的な意見が多く寄せられ、まるで多くの日本人の意見を代弁しているかのようだ。
一方で、日本の8%という消費税率は低いのではないかという意見も多く、「わが国の税率より低い」、「こんなに低いのか? 中国は何年も前から17%だぞ」とのコメントがあった。
中国の税制は日本とは異なっているため一概には言えないが、上記コメントにある「17%」というのは「増値税」を指していると思われる。増値税とは物品の販売や加工、修理、補修役務の提供、物品の輸入などを行う場合に適用される租税であり、品目によって税率は異なるものの、日本の消費税と類似する租税とされている。
そのためか「中国のほうが日本よりもずっと税金は高い。われわれの収入はこんなにも低いのに、国への貢献は他国よりもずっと大きいぞ」と、中国の税率の高さを、皮肉を込めて述べる意見もあった。
消費税は世界の多くの国で導入されている租税であり、中国のように日本よりも税率が高い国は多いものの、果たして導入のタイミングとして正しかったのかどうかは、今後の日本経済の回復にかかっていると言えるだろう。
仮に経済が落ち込むようなことになれば、アベノミクスが批判の対象となる可能性は高く、その意味では確かに「試練に直面している」と言えるのかもしれない。(編集担当:畠山栄)(写真は「CNSPHOTO」提供、13年7月の参議院選前の記者会見での安倍首相)
消費税が1日より5%から8%へと引き上げられた。17年ぶりの消費税増税に対し、数カ月前から住宅や白物家電、自動車の販売が急増し、各地で駆け込み需要が見られたが、今後はその反動で一時的に需要が減退することが懸念されている。(写真は「CNSPHOTO」提供、13年7月の参議院選前の記者会見での安倍首相)
japan,economic,political
2014-04-03 17:30