アスカネットは出直りの動き、好業績に加えて空中結像技術への期待感
写真関連のアスカネット <2438> (東マ)の株価は利益確定売りなどで水準を切り下げたが、足元では反発の動きを強めている。好業績に加えて、空中結像技術「エアリアルイメージング(AI)プレート」への期待感は強い。調整が一巡して出直り展開だろう。
葬儀社・写真館向け遺影写真合成・加工関連のメモリアルデザインサービス事業、オリジナル写真集製作関連のパーソナルパブリッシングサービス事業を主力としている。遺影写真は葬儀関連、写真集はウエディング関連や卒業・入学イベント関連などが主力市場であり、景気変動の影響を受けにくく安定収益源となっていることが特徴だ。
新規事業のエアリアルイメージング(AI)事業が注目点だ。13年10月開催の「CEATEC JAPAN 2013」で空中結像の新ディスプレー「AIプレート」がキーテクノロジ部門で準グランプリを受賞し、13年11月ドバイ・モーターショーには「AIプレート」を搭載した世界最高価格のスーパーカーが出展された。
低価格化と大量生産を可能にする本格量産技術の確立を最優先課題として、独自技術を強固にするための特許申請も進めている。本格量産時期については未定としているが、試作品の提供を開始しており、実用化・本格量産化に向けて着実に前進しているようだ。
今期(14年4月期)の業績(非連結)見通しは、前回予想(6月10日公表)を据え置いて売上高が前期比7.7%増の48億83百万円、営業利益が同4.5%増の6億86百万円、経常利益が同3.9%増の6億90百万円、純利益が同4.0%増の4億23百万円としている。新製品・サービス投入も寄与してメモリアルデザインサービス事業、パーソナルパブリッシングサービス事業とも好調に推移する。
びわこオペレーションセンター開設に伴う費用増加、AI事業における研究開発や特許申請などの費用先行などで小幅増益見通しとしているが、第3四半期累計(5月~1月)は前年同期比16.3%営業増益、同16.1%経常増益、同16.4%最終増益となり、通期見通しに対する利益進捗率は営業利益が84.7%、経常利益が84.8%、純利益が84.6%と高水準だった。第4四半期(2月~4月)も卒業・入学イベント関連などで需要期であることを考慮すれば、通期利益増額の可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月の戻り高値8860円から反落して水準を切り下げた。しかし3月25日の取引時間中に付けた直近安値3255円から急反発して、3月31日には5450円まで上伸する場面があった。足元は急伸後の戻り一服の形だが、概ね4800円近辺で堅調な動きとなっている。
4月3日の終値4760円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS101円04銭で算出)は47倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.6%近辺、そして実績PBR(前期実績のBPS803円45銭で算出)は6倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発した。サポートラインを確認した形だ。さらに日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して強基調に転換の動きを強めている。調整が一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
写真関連のアスカネット<2438>(東マ)の株価は利益確定売りなどで水準を切り下げたが、足元では反発の動きを強めている。
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2014-04-04 09:15