リンテックは前期営業益の下ぶれ観測を織り込み続落も積極的な中期経営計画に再評価余地

  リンテック <7966> は、18円安の1922円と4営業日続落している。目下、決算集計中の2014年3月期の営業利益が、今年4月3日に期初予想を下ぶれると観測報道され、目先の利益を確定する売り物が続いているが、すでに今年2月の第3四半期決算発表時に織り込み済みとの見方も強く、通期業績の増益転換・増配に変わりはないと下値には割安修正期待の逆張りも交錯している。今年3月に発表した新中期経営計画で業績再成長を打ち出し、今2015年3月期業績の続伸が観測されていることも、前向きに再評価されている。 ■スマホ・タブレット向け半導体関連粘着製品の需要が拡大   同社の2014年3月期業績は、売り上げ2100億円(前期比10%増)、営業利益150億円(同42%増)、経常利益150億円(同36%増)、純利益105億円(同36%増)と増収増益転換が予想された。半導体関連粘着製品が、スマートフォンやタブレット端末の需要拡大で大幅に伸長し、半導体関連装置も、台湾市場を中心に好調に推移、液晶関連粘着製品も、国内テレビ用が低調だが、スマホ、タブレット端末用の需要が増加、海外で堅調に推移していることなどが寄与する。ただ、営業利益に関しては、大手経済紙が、太陽電池向け保護材などを手掛けている米国子会社マディコの赤字幅拡大が重荷になって140億円程度に下ぶれと観測した。   続く2015年3月期業績は、新中期経営計画で最終年度の2017年3月期に売り上げ2400億円、営業利益200億円を定量目標として業績成長を図ることから続伸が有力で、東洋経済会社四季報春号では営業利益を160億円、経常利益を160億円、純利益を110億円の続伸と観測している。 ■自己株式立会外買付取引で高値をつけ割安修正に弾み   株価は、年初来安値1747円から2014年3月期の第3四半期決算が増収増益転換して着地したものの、3月通期業績対比で低利益進捗率にとどまったことと、同時発表の自己株式取得・立会外買付取引(買付価格1906円)とが、強弱材料の綱引きとなって年初来高値2070円まで上昇した。配当権利落ちでは1888円と再び下ぶれが、PERは13倍台、PBRも1倍ソコソコと割安として持ち直しの動きを強めてきた。年初来高値抜けから昨年10月高値2157円へキャッチアップしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
リンテック<7966>(東1)は、18円安の1922円と4営業日続落している。目下、決算集計中の2014年3月期の営業利益が・・・。
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2014-04-04 10:00