レアアースが「たたき売り」状態、「わが国に儲ける技術と能力はあるの?」=中国版ツイッター

中国産レアアースは世界市場の9割以上を占め、中国がほぼ独占状態にある。しかし、レアアース価格の下落が止まらないため、中国はレアアースの「叩き売り」状態に陥っているという。第一財経日報が伝えた。
記事は、中国で生産されるレアアースの原料価格が1元(約16.7円)と仮定すると、粗加工後に輸出される時点で10元-20元程度(約167円-334円)になるものの、中国は欧米などで加工された完成品を1000元(約1万6700円)で購入しているため「損をしている」と解説した。
中国の簡易投稿サイト・微博で第一財経日報の報道が伝えられると、中国のネットユーザーからは「目の前の利益のために資源を安売りしすぎだ」など、短期的な利益を追求することを批判するコメントが多く寄せられた。
中国としては、当然レアアースを高い価格で売りたいわけだが、その方法については「貴重な資源であることを法律で定め、採掘量を制限すれば自然と価格は上がるはず」、「販売量を制限すれば良い」などの意見が出されたものの、世界貿易機関(WTO)が「中国によるレアアースの輸出規制は不当」と判断したとおり、販売量の制限は難しいだろう。
中国がレアアースの輸出規制を実施した際、日本をはじめ各国は中国以外の調達先の確保やレアアースの使用量を減らす技術や代替品の開発を進め、中国のレアアース価格はむしろ大幅に下落した。第一財経日報の解説にあるように、中国がレアアースで「損をしない」ためには、産出だけでなく、製品化技術を獲得することが重要と思われるが、「1000元を儲けるだけの技術と能力がわが国にあるだろうか?」といった疑問も寄せられた。
かつてトウ小平は「中東に石油があるように、中国にはレアアースがある」と述べ、中国はレアアースを戦略資源として位置づけてきた。しかし、現在の中国のレアアースはとても戦略資源とは言えない状況に陥っている。中国が本当の意味で戦略資源とできるかどうかは、日本や欧米に負けない製品化技術を獲得することが鍵になりそうだ。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:123RF)
中国産レアアースは世界市場の9割以上を占め、中国がほぼ独占状態にある。しかし、レアアース価格の下落が止まらないため、中国はレアアースの「叩き売り」状態に陥っているという。第一財経日報が伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-04-04 11:30