ピックルスコーポレーションは中期成長力を評価して出直り
キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション <2925> (JQS)の株価は調整が一巡して反発の動きを強めている。野菜価格高騰の影響は一過性要因であり、中期成長力や指標面の割安感を評価して出直り本格化しそうだ。4月中旬予定の前期決算発表が接近して期待感が高まる可能性もあるだろう。
キムチ製品、あさづけ、惣菜など漬物製品の最大手メーカーである。主力の「ご飯がススムキムチ」シリーズのブランド力が向上し、独自研究の植物性乳酸菌「ピーネ12」を使用した「生きて腸まで届くピーネ乳酸菌キムチ」など新製品投入も積極化している。
セブン&アイ・ホールディングス<3382>などが主要取引先であり、ブランド力向上や新製品投入効果で中期成長期待が高まる。コスト面では契約栽培拡大による原料野菜の安定調達を推進し、広島新工場が13年6月から製品出荷を開始して拡販体制も強化されている。
前期(14年2月期)連結業績見通し(9月30日に増額修正)については売上高が前々期比6.0%増の255億18百万円、営業利益が同22.0%増の11億16百万円、経常利益が同21.9%増の11億87百万円、純利益が同27.3%増の7億26百万円としている。猛暑や台風の影響による原料野菜価格の高騰、さらにテレビCMなど広告宣伝費の増加が影響して第3四半期累計(3月~11月)の利益進捗率がやや低水準となり、さらに第4四半期(12月~2月)も寒波や大雪で原料野菜価格上昇の影響が警戒される。
ただしキムチ製品や惣菜製品のブランド力向上、新規取引先開拓、新製品投入効果などで売上面は好調に推移している。天候不順による原料野菜価格上昇は一過性要因であり、原料野菜価格が落ち着けば今期(15年2月期)は好業績が期待され、収益は拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、第3四半期累計の営業減益が嫌気されて1月の戻り高値978円から急反落し、その後も全般地合い悪化の影響を受けて水準を切り下げた。しかし3月27日に付けた667円をボトムとして切り返しの展開となった。4月4日には719円まで戻す場面があり、3月27日の安値で底打ちした可能性があるだろう。
4月4日の終値718円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS113円67銭で算出)は6~7倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1058円84銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して上伸し、強基調へ転換の動きを強めている。指標面の割安感も評価して出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の株価は調整が一巡して反発の動きを強めている。
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2014-04-07 07:30