キーウェアはもみ合いも下値には業績下方修正を織り込み売られ過ぎ訂正買いが交錯

  キーウェアソリューションズ <3799> (東2)は、10円安と続落して寄り付いたあと、3円高の649円と切り返すなど前週末4日終値を挟みもみ合っている。今年3月27日に目下集計中の2014年3月期業績を下方修正し、株価が、年初来高値989円から同安値598円まで200円幅の急落となり、底固めの動きを続けているが、下値には下方修正は織り込み売られ過ぎとして割り負け修正の買い物も交錯している。今年4月1日付けで社内組織を改編、既存事業部を統合、「社会システム事業部」などを新設することや、同社大株主のJR東日本 <9020> が、英国の鉄道会社と技術コンサルティング契約を締結したことなども社会インフラ関連人気の再燃期待につながっている。 ■関連事業部を統合して「社会システム事業部」を新設   2014年3月期業績の下方修正は、厳しい受注環境による利益率の低下や、不採算プロジェクトの発生に伴うコスト増、外注費の増加などを要因としており、経常利益を期初予想の5億3000万円から3億円(前期比42%減)へ、純利益を同5億3000万円から2億8000万円(同51%減)へそれぞれ引き下げ、続伸予想が減益転換した。この下方修正は、それまで第1四半期、第2四半期、第3四半期と四半期業績が、順調に黒字転換、2ケタ・3ケタ増益転換と推移してきただけに、ネガティブ・サプライズとなり、株価は、窓を開けて急落、好決算期待でつけた年初来高値からほぼ200円安した。   この業績下方修正が一過性にとどまると想定されるのが、下方修正と同時に発表した組織改正である。2014年度が、現在推進中の中期経営計画の最終年度に当たり、2015年度以降の新中期経営計画を策定するフシ目となることから、業務の明確化とラインサポートの強化を図ることを目的としている。具体的には、プロジェクト管理部をプロジェクト管理本部に名称を変更してプロジェクト管理機能を強化するほか、システム開発事業では、官庁事業部、医療事業部、通信・金融・メディア事業部の金融系システム開発部門を統合して「官公システム事業部」を新設、同じく公共・ネット事業部、通信・金融・メディア事業部の通信系システム開発部門やメディア系システム開発部門を統合して「社会システム事業部」を新設するなど、安倍内閣が、6月にも「アベノミクス」の成長戦略を打ち出す見込みの社会インフラ産業強化への対応をより強める。 ■往って来いの安値水準はPBR0・9倍、25日線から大幅マイナスかい離   株価は、2014年3月期第3四半期業績が大幅続伸して着地したものの、3月通期業績対比で低利益進捗率にとどまったことが響いて突っ込んだ年初来安値610円から同社の大口案件が堅調に推移しているとの報道で同高値989円まで6割高、業績下方修正で往って来いの調整となって年初来安値をつけ、50円幅の底上げをした。PER的にも19倍台、PBRでは0.9倍、テクニカル的にも25日移動平均線から6%強のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
キーウェアソリューションズ<3799>(東2)は、10円安と続落して寄り付いたあと、3円高の649円と切り返すなど前週末4日終値を挟みもみ合っている。
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2014-04-07 10:00