FPGは調整一巡して出直りの動き、好業績を評価

  オペレーティング・リースを主力に総合金融サービスを展開するFPG <7148> の株価は、全般地合い悪化の影響を受ける場面があったが、足元では短期調整が一巡して水準切り上げの動きを強めている。好業績を評価して出直り展開だろう。   子会社(特別目的会社SPC)が運営するオペレーティング・リース事業の組成・販売・管理などを行うタックス・リース・アレンジメント事業を主力として、保険仲立人業、不動産関連事業、M&Aアドバイザリー業なども展開している。リース組成は航空機・船舶・海上輸送用コンテナなど大型輸送設備を主対象として、タックス・リース・アレンジメント事業はSPCからの手数料収入を収益柱としている。   さらに、多様な金融商品を提供するワンストップ型総合金融サービス会社を目指して、13年3月にFPG証券(旧フィンテックグローバル証券)を子会社化して証券業、13年6月に子会社FPGリアルエステートを設立して不動産関連事業に進出した。13年11月には、独立系のリースマネジメント会社であるアメンタム社(アイルランド)の株式25%を取得して資本業務提携した。さらに3月31日には、第一投資顧問を子会社化(株式取得日は4月30日の予定)して投資顧問業に進出すると発表した。   また3月31日には不動産取得資金の機動的な調達を図るため、三菱東京UFJ銀行と総額30億円の資金調達枠が付されたコミットメントライン契約を締結したことも発表した。これにより3月31日時点のコミットメントライン契約および当座貸越契約等に基づく当社グループの資金調達枠の総額は398億円(うち不動産関連事業用60億円)となった。   今期(14年9月期)の連結業績見通し(10月30日公表)は、リース事業組成金額が前期比17.0%増の1150億90百万円、出資金販売額が同17.1%増の300億円、売上高が同29.6%増の52億円、営業利益が同13.9%増の23億73百万円、経常利益が同12.2%増の22億円、純利益が同11.0%増の13億16百万円としている。   10年9月のJASDAQ市場上場、11年10月の東証2部市場上場、そして12年10月の東証1部市場への指定替えによる信用力向上効果、さらに公募増資や利益積み上げによる財務体質向上効果も寄与して、リース事業の組成、出資金販売、資金調達を含めた新規取引先獲得および既存取引先との取引拡大が順調に推移する。新規参入した証券事業と不動産関連事業の本格稼働も寄与する。人員増強に伴う人件費増加や本社移転に伴う賃料増加などを増収効果で吸収して増収増益見込みだ。   投資家の意思決定が決算月近くに行われる傾向があるため、当社の売上高は第2四半期(1月~3月)および第4四半期(7月~9月)に集中する傾向が強い収益構造である。このため第1四半期(10月~12月)の低水準な進捗率はネガティブ要因とはならない。第1四半期のリース事業組成金額は432億84百万円で、通期計画1150億90百万円に対する進捗率は37.6%と高水準である。通期ベースで好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、全般地合い悪化の影響を受けて急落した2月5日の安値813円から反発し、3月7日には1177円まで上伸した。その後一旦反落して3月20日に905円まで調整する場面があったが、2月安値水準まで下押すことなく反発し、足元では1000円台を回復している。下値を切り上げた形であり、短期調整が一巡したようだ。   4月7日の終値1076円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円60銭で算出)は21~22倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円50銭で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS172円57銭で算出)は6倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を突破して強基調へ転換の動きを強めている。好業績を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
オペレーティング・リースを主力に総合金融サービスを展開するFPG<7148>(東1)の株価は、全般地合い悪化の影響を受ける場面があったが、足元では短期調整が一巡して水準切り上げの動きを強めている。
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2014-04-08 09:15