アイネットは安値更新も決算発表を先取り続伸業績・連続増配に再評価余地

  アイネット <9600> は、13円安の716円と続落し、3月期期末配当の権利落ちでつけた3月27の719円安値を下抜き、同20日の年初来安値718円を更新している。きょう8日の日経平均株価が、202円安と続落してスタートし、手仕舞い売りが先行しているが、年初来安値水準では下げ渋りの様相を強めている。同社は、5月9日に3月期決算の発表を予定しているが、目下決算集計中の前2014年3月期業績に次いで、今2015年3月期業績の続伸と連続増配が観測されていることを手掛かりに下げ過ぎ訂正買いも交錯している。 ■主力顧客の金融機関向けの情報処理サービスが堅調に推移   同社の前2014年3月期業績は、売り上げ227億円(前々期5%増)、経常利益17億3000万円(同16%増)、純利益10億円(同13%増)と続伸が予想された。情報サービス産業では、企業業績の改善に伴ってIT投資が回復に転じてきており、同社は既存顧客との関係強化や新規顧客の開拓を進め、情報処理サービス事業では、同社として4棟目になるデータセンターを建設し、新クラウドサービスの提供を開始、システム開発サービスでは、同社主力顧客の金融機関向けが堅調に推移、システム機器販売事業のガソリンスタンド向けPOS入れ替え需要一巡に伴う伸び悩みをカバーしたことなどが要因となっている。   続く2015年3月期業績の動向は、5月9日に予定している決算発表での開示を待たなくてはならないが、東洋経済会社四季報春号ではクラウドサービスの新規顧客も増加しているとして続伸、純利益は10億7000万円と観測している。   配当も、今年1月に前期期末配当を期初予想の12.5円から14.5円に引き上げ、年間27円(前々期実績25円)に増配したが、今期配当についても、東洋経済会社四季報春号では、27~28円の連続増配含みと観測している。 ■決算発表を先取りしPER10倍台の割安修正で逆張り妙味   株価は、2014年3月期第2四半期累計業績が期初予想を上ぶれ連続増益率を伸ばしたことを手掛かりに昨年来高値900円まで買い上げられ、同第3四半期の好決算と期末配当の増配も、全般波乱相場の波及で限定的な反応にとどまり年初来安値まで調整した。前期業績推定ベースのPERは10倍台と下げ過ぎであり、決算発表を先取る逆張り妙味を示唆している。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アイネット<9600>(東1)は、13円安の716円と続落し、3月期期末配当の権利落ちでつけた3月27の719円安値を下抜き、同20日の年初来安値718円を更新している。
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2014-04-08 10:45