インテリジェントウェイブは上放れの動き、収益改善を評価

  システム開発のインテリジェントウェイブ <4847> (JQS)の株価は下値固めが完了して、安値圏ボックスレンジから上放れの動きを強めている。収益改善を評価して出直り展開だろう。   大日本印刷 <7912> の連結子会社で、金融機関向けカードビジネスのフロント業務、システムソリューション業務、セキュリティシステム業務、その他業務(パッケージ製品販売などの新規事業分野)を展開している。クレジットカード会社、ネット銀行、証券会社など金融関連のシステム開発受託・保守サービスが収益柱だ。   中期的には、マイナンバー制度導入に伴う開発案件などの受注増加が期待され、フロント業務関連から精算システムなどの基幹業務関連への領域拡大、ビッグデータ関連への参入なども目指している。14年2月にはジーフィー(GIFI)と個人投資家向け次世代オンライントレードシステム分野で業務提携した。   新規事業では自社開発コミュニケーションツール「Face(フェイス)コンシェル」の販売を強化する。口語解析技術を駆使したコンシェルジュ(画面上の人物画)が簡単な質問に自動応答するシステムで、企業のウェブサイトの満足度を高めるツールとして、すでに全日本空輸のウェブサイト「よくある質問」ページにQ&AナビゲーターAmy(エイミー)として導入されている。親会社の大日本印刷との営業連携強化で受注拡大が期待される。   今期(14年6月期)の連結業績見通し(8月7日公表)は売上高が前期比2.2%増の60億円、営業利益が4億円(前期は6億77百万円の赤字)、経常利益が4億円(同5億87百万円の赤字)、純利益が2億50百万円(同3億49百万円の赤字)としている。クレジットカード業界ではシステム更新、ハードウェア置き換え、ブランドプリペイドカードやモバイル端末決済など新たな決済サービス提供に向けた投資が高水準であり、システム開発受注・保守サービスが好調に推移する。   クレジットカード・金融業界のシステム更新需要に加えて、セキュリティ業務の情報漏洩対策ソリューション「CWAT」や、新規事業の「Faceコンシェル」の販売増加も期待される。増収効果や不採算案件に係る経費の減少などで営業損益が大幅に改善する見込みだ。   四半期別の営業損益を見ると第1四半期(7月~9月)は2億70百万円の赤字、第2四半期(10月~12月)は1億67百万円の黒字だった。第1四半期はカードビジネスのフロント業務で前期に発生した不採算案件の手直しが残り営業赤字だったが、第2四半期はほぼ通常の経費コントロールに戻って営業黒字化した。不採算案件発生に伴う外注費増加がほぼ終息し、通期ベースでは営業損益の大幅改善が期待される。   株価の動き(14年1月1日付で株式100分割)を見ると、全般地合い悪化の影響を受けた2月5日安値239円から2月27日の289円まで反発した。その後一旦反落して3月24日の248円まで調整したが、2月安値を割り込むことなく切り返しの動きとなって、足元では270円台に戻している。下値固めが完了し、安値圏ボックスレンジから上放れる動きのようだ。   4月8日の終値279円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS9円49銭で算出)は29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS168円83銭で算出)は1.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を突破して、強基調へ転換の動きを強めている。安値圏ボックスレンジから上放れて出直りの動きとなりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のインテリジェントウェイブ<4847>(JQS)の株価は下値固めが完了して、安値圏ボックスレンジから上放れの動きを強めている。
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2014-04-09 09:00